ジョンズ・ホプキンス大学(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 米ジョンズ・ホプキンス大学の研究者は、欧米でのロックダウン(都市封鎖)措置は、新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)による死亡者を減らすのにほとんど効果がなかったと述べたことを、ワシントン・タイムズ紙1月31日の記事で分かった。

 数十の科学研究の新しい分析データによると、ロックダウン措置により、2020年のパンデミックの初期段階で感染者の死亡率が約0.2%減少したという。

 「ロックダウン、休校、国境封鎖、集会規制がコロナの死亡率を抑えるのに効果があるという証拠は見つからなかった」と研究者たちが述べた。しかし、ロックダウンは経済に「壊滅的な影響」を及ぼし、多くの社会的弊害をもたらした。「封鎖は経済活動を低下させ、失業を増やし、学校教育を減少させ、政情不安を引き起こし、家庭内暴力を助長し、自由民主主義を弱体化させた」

 「標準的な利益の原価計算は、パンデミック政策としての封鎖は断固として拒否されるべきであるという強い結論につながる」と同研究で結論付けた。

 パンデミックの当初、186カ国、及び米国の多くの州がコロナの蔓延を抑制するために、主流の医療専門家のアドバイスを採用して、仕事、社交、通学、旅行などの制限を課した。現在、これが「間違った実践」であることが証明されている。

 研究者は、流行の初期における死亡状況を調査し、ロックダウンが終了する2020年5月20日までに、米国で合計97,081人がコロナによって死亡したと分かった。当時の別の研究では、ロックダウンがなければ99,050人が死亡すると予測した。

 「ロックダウンによって、人々はビーチや公園、動物園など安全な(屋外の)場所に行くことが制限された。厳しい屋外パーティーの制限によって、人々は安全ではない(屋内の)場所で集まらざるを得なかった。実際、パーティーの制限は逆効果で、コロナの死亡率を上昇させるという証拠も見つかった」と述べた。

(翻訳・徳永木里子)