大疆(DJI)という会社が生産したドローン(Wikimedia Commons / Doodybutch CC BY-SA 4.0

 先週、米国上院が国防権限法案を公表した。この法案により、米国政府は国の安全面を配慮し、軍事用の中国製ドローンの購入を禁止する。この法案は今月中に米国下院で可決される予定である。

 米国の「ウォール・ストリート・ジャーナル」によると、米国の議員たちは中国製ドローンによって中国政府に情報が送られる事やハッカーに利用されてサイバー攻撃などを受けるリスクを心配している。米国の中国製ドローンへの依存は、米国の重要な施設に対して安全面で高いリスクがあるはずだ。

 コネチカット州民主党の上院議員クリス・マーフィー(Chris Murphy)は
「購入された中国製ドローンが米国の国家安全保障上の大きなリスクとなっている。我々は必ずこの状況を逆転させ、地元の製造業雇用と国家安全保障を最優先にするためにあらゆる努力をしなければならない」と述べた。

 ウィスコンシン州共和党の下院議員マイク・ギャラガー(Michael Gallagher)は「米国政府だけではなく、ドローンを使用している米国企業も中国製ドローンの購入を中止すべきだ」とコメントした。

 5月20日、米国国土安全保障省(DHS)は「中国製ドローンシステム」という報告を公表した。この報告により「米国企業は独裁主義国に米国のデータを転送する技術に厳重注意すべきだ。これらの製品は、外国のデータへの自由なアクセス、又彼らの国の情報機関によるその他の不正アクセスを可能にする」と警告した。

 又、この報告によって「中国製のドローンと繋がる設備も注意すべきだ。このような設備によってドローンの使用者と使用者が属する団体の情報の収集と転送が行われる。」とも警告している。

 米国国内で使用されているドローンのほとんどは中国の深セン市にある大疆(DJI)という会社が生産したものだ。米国のナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)によると、ジョンズ・ホプキンズ大学情報セキュリティ研究所のネットワーク研究科学者であるラニア・ワトキンス(Lanier Watkins)は、「DJIのドローンに脆弱性を検出した」と発表した。

 2017年10月、米国移民・関税執行局(ICE)ロサンゼルス事務所の公開された文書によると「DJIのドローンが米国の機密情報を収集して北京当局に引き渡した」と非難した。

 また、米国陸軍は2017年8月からDJIのドローンの購入を中止した。

(翻訳・黎宜明)