就職活動をしている卒業生(Pixabay CC0 1.0)

 中国共産党(以下、中共)の機関紙「人民日報」海外版が9日、いわゆる「柔軟就労」を推進するという記事を掲載した。

 「柔軟就労」とは、従来の雇用形式と異なり、失業者がコミュニティを中心に、家政婦や訪問修理に従事すること。「中国国家統計局のデータによると、中国では昨年末に「柔軟就労」の人数が2億人に達し、大卒者の柔軟就職率は2年連続で16%を超えているという。中共機関紙「光明日報」も9日、「若者が柔軟に就労することを過度に心配する必要はない」と題する論評を掲載し、「柔軟就労」のほとんどは若者にとって「ポジティブな選択」であり、中国の労働市場において「重要な就業形態」になっていると宣伝した。

 海外中国語メディア「大紀元時報」のコラムニストである王赫(おうかく)氏は、いわゆる「柔軟就労」は、中国社会の就職難を隠そうとしている中共の「パワーワード」に過ぎず、人民日報が主張した「新時代の流れに順応する新しい就業形態」ではないと指摘した。

 中共は20年近く前から「柔軟就職」を宣伝し始め、中国の就職難の問題が長期に存在していることが浮き彫りになったと王氏が述べた。特に2018年以降、中国経済が崩壊してから、隠すことができなくなったという。

 また、2018年7月に中共がいわゆる「6つの安定」を提唱し、その1つ目が「就業の安定」であり、2020年4月にいわゆる「6つの保障」を提唱し、その1つ目も「就業の安定」であった。2022年には、あらゆる面から見ても中国の経済状況は良好とはいえず、雇用の問題が深刻化する、と同氏が分析した。

 中国が公開したデータによると、2020年の同国大卒者は前年比40万人増の874万人、2021年は前年比35万人増の計909万人である。2022年は前年比167万人増の1076万人になる見込みである。

 これに対して、今年の中国の大学卒業生は、卒業者数の最多と卒業者数の伸びの最大という2つの記録を更新する。つまり、2022年の大学生の就職問題は、かなり大変なことになっていると王氏が述べた。

(翻訳・徳永木里子)