北京朝陽区酒仙橋路にある豆瓣事務所(keso sCamera location39° 58′ 16.2″ N, 116° 29′ 11.4″ E View this and other nearby images on: OpenStreetMap 39.971167; 116.486500, CC BY-SA 2.0 , via Wikimedia Commons)

 中国最大の書評・映画レビュー・コミュニティサイトである「Douban(豆瓣)」は9日、中国当局にアプリ版の取り下げを命じられた。

 豆瓣は2005年に開設され、2.3億人以上の登録ユーザーを誇る中国の若年層に最も人気のあるオンラインサイトの一つである。トピックごとに分類された数万のトークルームを提供し、ネットユーザーが自由に意見を述べることができる。ウェイボー(微博、Weibo)やウィーチャット(微信、WeChat)に比べて検閲が緩いため、豆瓣は多くのネットユーザーから支持されている。しかし、近年、中国の言論規制がより厳しくなり、「躺平(タンピン)」(注)といった複数のトークルームが削除され、アクティブなユーザーが減りつつある。

 2012年には月間アクティブユーザー数が1億人を超えていたが、今年4月にはわずか1079万人にまで減少している。今年の1月から11月までの間、豆瓣は20回もの規制を受け、累計で900万元(約1.6億円)の罰金を科せられた。

 中国のネット検閲当局である国家インターネット情報弁公室(CAC)は、豆瓣のメインディレクターと編集長を呼び出し、同サイトで違法なワードやメッセージの送受信が繰り返し見受けられたとして、150万元(約2700万円)の罰金を科し、直ちに是正するよう命じた。

 「豆瓣の未来は、まだ非常に悲観的だ。文学マニアと少数派の憩いの場であったが、中国では目もくれない存在だ。豆瓣は倒産にはならないだろう。なぜなら、政府には我が国の文化的繁栄を誇るために、このようなプラットフォームをまだ必要としているからだ。おそらく、世界の書籍動画サイトとしての属性は徐々に弱まり、最終的に公式に認められた書籍や動画のみになるだろう」と、ネットユーザーはコメントした。

 注:「躺平(タンピン)」とは、「横になる」という意味である。結婚しない、子供を産まない、家や車を購入しない、生計維持のための最低限の仕事しかしない。こうした「躺平」は、若者の間で瞬く間に幅広い共感と支持を集めた。

(翻訳・徳永木里子)