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 ロシアの税関と保安局は、中国に木材を密輸する大規模な犯罪組織を摘発したと発表した。ウラジーミル・プーチン大統領は、関係当局に徹底的に調査するよう命じた。

 ロシアの日刊全国紙「コメルサント」1日の報道によると、ロシア税関、連邦保安局、検察庁の共同作戦により、2.6億ルーブル(約4.14億円)相当の木材を中国に違法に輸出していた犯罪グループを摘発した。

 ロシア・シベリア税関情報局の関係者は、同グループが2018年から2021年にかけて25件の対外経済契約に基づき、中国企業16社に木材を輸出したと税関職員が明らかにした。同グループが密輸した木材は、4.5万立方メートル以上の面積に相当し、その価値は25億ルーブル(約39.83億円)を上回った。

 実際、これは最近多発している中国への木材密輸事例の一つに過ぎない。ザバイカリスクのニュースサイト10月9日の報道によると、地元の非政府組織(NGO)「75区」が、ロシアの森林(木材)が驚くべき規模で中国に出荷され続けていることを証明する複数の写真や動画を投稿した。

 ロシアのプーチン大統領は、違法な森林伐採と中国への木材密輸について、徹底的な調査を要求した。

 ロシアのラジオ局「ビジネスニュースFM」は10月30日、プーチン氏が同日、ロシア連邦金融監督庁のユーリ・チカンヒン局長と会談したと報じた。会談の中で、プーチン氏は林業や漁業の密輸者らを追い出さなければならないことに言及し、関係する地下金融ネットワークの徹底的な調査と取り締まりを命じた。

(翻訳・徳永木里子)