蔡英文総統とEU議員団(蔡総統のツイッターより)

 蔡英文総統が4日午前、総統府で台湾を訪問中の欧州議会の特別委員会「偽情報を含む、EUのすべての民主的プロセスへの外国の干渉に対応するための特別委員会(INGE)」一行の表敬訪問を受けた。

 特別委員会の代表を兼務する、フランス国籍のラファエル・グリュックスマン議員は、台湾は過去30年間に多くの歴史的な成果を上げており、すでにこの地域で最も繁栄している民主主義国家であり、世界中の民主主義を愛する人々が守り、大切にすべき宝であると述べた。「私たちがここに来たのは、あなたがたは孤立無援ではない。ヨーロッパはあなたがたと共にある。共に自由、法の支配、人間の尊厳を守っていることを伝えたい」

 蔡英文総統は、偽情報に対抗する民主的な同盟の構築について、「フェイクニュースに対抗する民主連盟を作りたい。ここ数年、台湾とアメリカが、『グローバル協力訓練枠組み(GCTF)』を共同で立ち上げたのは、より多くの国々との交流を強化したいためだ。オーストラリアも正式なメンバーになった。我々は、一緒に国際社会における法の支配を強化し、共にサイバー犯罪を打撃し、フェイクニュースの被害を防ごうとしている」と述べた。

 グリュックスマン氏は、これらの偽情報の脅威に直面しながらも民主化に成功した台湾は、欧州にとっての金鉱であり、今回の台湾訪問は、重要な第一歩と見なすべきだ。より強固なパートナーシップを築くため、これから双方は指導層の対面などをセッティングする必要がある。「我々はEUと台湾の高層の会合や協力を含め、台湾との経済、科学、文化、政治および民間の交流を増進することを奨励する」

 今回台湾を訪れる代表団の団員は、フランス、リトアニア、チェコ、オーストリア、ギリシャ、イタリアなどのヨーロッパ各国から来ている。特別委員会のグリュックスマン委員長は挨拶の際、台湾を訪問出来たことを光栄に思うと表明した。 欧州議会が公式な代表団を台湾に派遣するのは今回が初めてであり、彼らが代表する欧州市民にとって台湾の民主主義がいかに重要であるかを表している。

(翻訳・吉原木子)