山西省太原市の中国煤炭博物馆(wanghongliu, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons)

 中国山西省の洪水・干ばつ対策本部は4日、洪水対策レベルIVの緊急対応を開始したため、27の炭鉱が生産を停止した。中国のエネルギー供給危機に拍車をかけている。

 中国中央テレビ(CCTV)によると、2日以降、山西省のほとんどの地域で雨が降り、一部の地域では豪雨となっている。大雨の影響で、少なくとも3つの川が増水し、27の貯水池が警戒水位を超えた。山西省の太原市や朔州市(さくしゅうし)などが浸水し、人や車が閉じ込められた。

 4日午前8時まで、山西省で合計10,704人が避難し、27の炭鉱と99の非炭鉱が閉鎖し、工事中の231のプロジェクトは中止し、74の観光地が閉鎖した。

 中国は現在、電力不足の緊張状態にあり、第4四半期の暖房需要が近づいている今、暴雨と洪水で27の炭鉱が生産停止することで、すでに差し迫っていた石炭の供給をさらに緊迫させる。中国のエネルギー危機に拍車をかけ、電力供給への圧力を強めることが予想され、電力確保の難度はさらに高まった。

 炭鉱生産の停止がいつまで続くかは、まだ明らかになっていない。

(翻訳・徳永木里子)