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 中国財務省は2019年の予算報告を公表した。しかし、財政専門家劉小兵氏は疑惑点を見つけた。5兆円あまりの支出が行方不明になっているのだ。

 中国財務省トップの劉昆は記者会見で、中央政府と地方政府のそれぞれの社会保険基金予算の執行状況を分けて報告するのは初めてであると報告した。また、公衆予算、政府性基金予算及び国有資本経営予算も含む、4種類の予算は中央、地方、全国3つの方面で報告されたと論じた。

 劉小兵氏は、「経済類」に分類された中央基本支出の予算の中には5兆円ほどの使途不明な予算があったと指摘した。その5兆円は「その他の支出」の項目に振り分けられ、「経済類」の支出の27.3%を占めていた。劉氏は使途不明の5兆円が簡単に「その他」に分類されたのは納得できないと主張し、予算制度を見直し、支出項目の具体化を強く求めた。また、支出項目が不明確な結果、資金の使途は不明となり、汚職などが発生しやすくなると論じた。

 海外メディアは、中国共産党が政府支出を不明確化する目的は、人権弾圧やデモ鎮圧などに使う「社会安定維持費」を隠すためだとの見方もしている。2013年度の「社会安定維持費」の支出は7,690億元(13兆円)に上り、軍事費の12兆円を上回った。「社会安定維持費」の支出が軍事費より多くなったことにより、批判を避けるためか、2014年からは「社会安定維持費」の項目が消された。

(翻訳・篤修)