インド軍の対空ミサイル「アカシュ(Akash)」(イメージ:Ministry of Defence (GODL-India) / GODL-India

 インド陸軍のマノジ・ムクンド・ナラバネ長官は2日、中国共産党(以下、中共)がインドと中国の国境地帯にさらに多くの軍隊を派遣しており、状況が憂慮されているとの懸念を表明した。

 ナラバネ陸軍長官は2日の記者会見で、3,500キロに及ぶインド・中国国境沿いに、中共が「大量な数」の軍隊を増派したことについて、インド側は心配していると語った。双方は来週に軍事会議を行う予定。

 これを受けて、インド軍も現在、印中国境沿いに軍隊を増派し、それに応じた配備を行っている、とナラバネ氏は述べた。「先進兵器も導入している。我々は強大で、(中共の侵略の)いかなる可能性にも対応する準備ができている」

 昨年5月には、インド軍と中共軍はラダック東部で対峙した。続いて、双方は6月にはガルワン渓谷(けいこく)で45年ぶりの死闘が繰り広げられた。多くの交渉を経て、インドと中国はガルワン渓谷とパンゴン湖からの軍の撤退に合意した。その後も、インドと中国はハイレベルの軍事協議を続けている。

 インドのメディアはこのほど、8月下旬、中共の兵士100人近くがインドと中国の国境を越えてインド北部のウッタラカンド州に入り、数時間滞在していたと報じた。

(翻訳・藍彧)