中国黒竜江省ハルビン市のPCR検査実施現場(ツイッター動画のスクリーンショット)

 21日は中国の中秋節である。同日、中国の北にある黒竜江省ハルビン市のバヤン郡で、新型コロナウイルス感染症(武漢肺炎、COVID-19)の新規感染者が1例確認された。同感染者の過去2週間の行動履歴はバヤン郡とハルビン市中心部をほぼ網羅した。地元当局はただちに大規模の検査を実施し、スポーツジム、娯楽施設、補習教育機構など相対的に密閉した施設の営業を停止し、すべての市民がやむを得ない理由以外はハルビンから離れてはならないと発表した。

 公式メディアによると、ハルビン市疾病管理センターは21日、バヤン郡第二人民病院で新規感染者が1例確認されたと報告した。

 当局は同感染者の行動履歴を公開したが、感染した原因を明かさなかった。「如何に感染し、どのようにして発見されたのか」という疑問の声が上がっている。現地の情報筋によると、感染者は興隆林業局の職員で、住んでいる団地はすでに閉鎖されたという。

 また、中国国家衛生健康委員会の発表では、20日、中国本土で新たに確認された42の症例はすべて福建省で、うちアモイ市が36例、莆田5例、泉州1例。

 アモイ市各区の感染状況において、同安区が最も深刻である。地元当局の交通規制で、同安区は公務車両、トラック、物資運搬車と感染対策関係の車両しか通行を許可されない。ネットでは、福建省各地は医療支援が不足し、PCR検査実施現場で混乱が起きたという情報が流れている。

 あるネットユーザーは「マスクする意味がない。1人が感染すれば(まだ陽性反応が出ていない)、PCR検査に並んでいる皆に感染してしまうのではないか。PCR検査は市民が政府に実験用ラットにされているような気がする」

 また、現地住民の話では、一部の場所でPCR検査時に秩序が混乱し、3列と規定されていたところが十数列になり、列に並んでいた3人が気を失ったという。

(翻訳・北条)