2013年11月20日、岸田氏と駐日アメリカ合衆国大使キャロライン・ケネディ(パブリック・ドメイン)

 岸田文雄新総裁は、党の最重要ポストである「幹事長」と「政調会長」を、それぞれ甘利明氏と高市早苗氏を起用する方針を固めた。甘利明氏は安倍政権時代の「環太平洋連携協定」の担当相で、中国からの投資を制限する法案を提出するなど、対中政策の主戦派である。これは台湾の環太平洋パートナーシップ協定に関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)の参加申請にもプラスの影響を与える。

 岸田政権になって最初の課題となるのは、中国と台湾が相次いでCPTPPへの参加を申請していることへの対応である。CPTPP専門家である甘利明氏が幹事長に就任することは、台湾の加盟にプラスの意味を持つとみられる。

 また、親台派の高市氏の起用も、台湾にとって非常に有益である。

 共同通信社の報道によると、バイデン政権の高官は、米国は日米同盟を非常に重視し、このような協力関係はインド太平洋地域及び全世界の平和、安全、繁栄の礎であると強調した。バイデン大統領は今後数年間、岸田氏と両国関係を引き続き深めていくことを期待しているという。

(翻訳・吉原木子)