オランダにあるライデン大学(イメージ:Tubantia / Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0

 オランダ最古の高等教育機関、ライデン大学(LeidenUniversity)は、2月19日、同大学の孔子学院が8月末に閉鎖されると発表した。

 ライデン大学ウェブサイトに掲載された声明によると、同大学は2019年8月31日に孔子学院との契約が満期を迎えた後、契約を更新する予定はないという。

 孔子学院は2007年からライデン大学に支部を設立していたが、一方の大学側は、声明の中で「孔子学院の方針はライデン大学の方向性に沿ったものでなかったため、協力の継続は不可能であると判断した」と説明した。

 米国ミネソタ大学の校報「ミネソタデイリー紙」によると、ミネソタ大学も学期末で孔子学院を閉鎖するという。同紙によると、大学の経営陣は「孔子学院の閉鎖は優先順位と連邦政策の変化」に基づいていると述べたという。

 孔子学院は「中国の文化と言語教育を大学に提供する」との理念を持ち、自由の言論の制限を受けないと公言しているが、米連邦捜査局(FBI)から「学術活動を破壊し、学問の自由を損なっている」と指摘され、捜査の対象にもなったことから注目を集めた。

 2014年から2018年までの4年間で、ミネソタ大学の孔子学院は中国から120万ドル以上を受け取っていたことが明らかになっている。これは同大学の資金の約40%を占める。

 2019年1月に発表された米国学者協会(National Association of Scholars)のデータによると、米国には105カ所もの孔子学院がある。だが、このうち13カ所は既に閉鎖が決定しており、ミネソタ大学は14番目のケースとなる。

 過去5年間では、米国以外にカナダ、フランス、スウェーデンなどが孔子学院の閉鎖を決定している。

(翻訳・項 內秀)