ニューヨーク知事アンドリュー・マーク・クオモ氏(Bob Jagendorf, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons)

 米ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ州知事(63)は10日、14日間以内に発効する辞任を発表した。同州の副知事を務めるキャシー・ホークル氏(62)は後任として、233年以来初の女性知事となる。

 クオモ氏を巡っては1週間前、少なくとも女性11人にセクハラしたと認定するレティシア・ジェームズ州司法長官の報告書が公表されて辞任圧力が強まり、州議会での弾劾(だんがい)の可能性も出ていた。クオモ氏は各界からの辞任圧力も強まり、辞任を表明した。「私は無実だ。しかし、州政府が新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の感染拡大への抑制に集中させるために辞任する」と主張した。

 ホークル副知事(民主党)は24日に知事に就任し、233年以来ニューヨーク州初の女性知事になる。ホークル氏は「クオモ知事の辞任表明に賛成する。これは正しい決定で、ニューヨーク州民の利益に最も役立つ決定だ。あらゆるレベルの政府機関での勤務経験があり、順位後任者の政府関係者として、第57代ニューヨーク州知事を務める準備ができている」とツイートした。

 クオモ氏が辞任を発表した後、バイデン米大統領はホワイトハウスで、クオモ氏の仕事を全面的に否定した。「クオモはひどい仕事をしていて、とても残念だ」

 バイデン氏は先週、ジェームズ司法長官の報告書が公表された後、クオモ氏が辞任すべきだと表明した。今年3月、バイデン氏はクオモ氏に対するセクハラ疑惑が立証された場合、辞任すべきだと述べた。しかし、バイデン氏は当時、クオモ氏を弾劾すべきかどうかについては、コメントしてはいなかった。

(翻訳・徳永木里子)