中国貴州省人民政府機関の幼稚園で、武装警察が警備している動画がこのほど、インターネット上に出回った。これは、数日前に広西チワン族自治区の幼稚園で起きた殺害事件とは対照的である。

 ネットユーザーが公開した動画によると、貴州省人民政府機関の幼稚園の正門前には、武装警察が監視台に立ち、盾や暴動鎮圧用の機材を持って通路を警備していた。 そして、ゲートでは他にも数人の警察官が見張っている。

 4月28日午後2時頃、ある男が広西チワン族自治区北流市新豊鎮の健楽幼稚園に侵入し、ナイフで数人殺害したと複数のメディアが報じたが、当局は同事件で18人が負傷したと発表した。地元のネットユーザーは数人の園児がその場で死亡したと暴露し、公式報道が真実を隠蔽したことを疑問視した。4月30日にも、ある男がナイフを持って広西チワン族自治区桂平市の城南幼稚園に侵入し、多数の園児を殺害した。

 同動画には「わが国が安全で、社会が平和だと毎日宣伝しているのは、こういうことだったか」「中国共産党という特権階級の子供が通う幼稚園のセキュリティレベルは、一般人の子供が通う幼稚園とは比べ物にならない」といった皮肉なコメントが寄せられた。

(翻訳・徳永木里子)