共和党のティム・スコット上院議員(Public domain, via Wikimedia Commons)

 バイデン氏は4月28日、米連邦議会の上下両院合同会議で大統領就任後初の議会演説を行いましたが、共和党のティム・スコット上院議員(55)が反対演説を行い、バイデン氏の目指す大規模なインフラ投資と富裕層への増税などの「大きな政府」路線や人種問題を政治的武器として利用している民主党を批判しました。同議員は共和党に所属する唯一のアフリカ系の連邦上院議員です。

 同議員の演説終了後まもなく、共和党の上層部の議員は、FOXニュースの司会者ショーン・ハニティ氏のインタビューに応じ、スコット議員を2024年大統領候補者として推薦する旨の発言をしました。

 これについて、米ウェブサイト「Gateway Pundit」は28日の記事で、FOXニュースでスコット議員を大統領候補に推薦した共和党の下院トップ、ケビン・マッカーシー議員を「リズ・チェイニー下院議員(下院共和党ナンバー3)を恐れている弱腰の共和党指導者」、共和党の有力な議員であるリンゼー・グラム上院議員を「共和党の名ばかりの議員(RINO)」と批判しました。

 同報道では、マッカーシー議員はスコット議員の演説終了後、すぐに推薦を表明し、一方、グラム議員はFOXニュースの視聴者に向け、スコット議員が今夜攻撃を受けているので、彼のウェブサイトにアクセスし、彼の選挙活動に寄付するよう呼びかけていました。

 グラム議員は2月、「共和党で最も強大な力はトランプ大統領だ」と、今後の選挙で勝利するため共和党がトランプ氏と連携する必要があるのは疑う余地がないと述べていました。

 今回の動きについて、同報道は、これは共和党のエリートがトランプ氏から離れようとしていると指摘しました。

 その翌日の29日朝、トランプ氏は、 FOXビジネスの朝番組で、次期大統領選に出馬することを「100%」考えていると明かしました。

(新時代Newsより転載)