米共和党上院議員リック・スコット氏とジョシュ・ホーリー氏(Public Domain via Wikimedia Commons)

 米多数上院議員は9日、世界保健機構(WHO)が発表した「新型コロナウイルス(中共ウイルス,SARS-CoV-2)は武漢研究所に起源しない」という調査の結果を厳しく批判した。ウイルスの発生源は中国であると改めて主張し、WHOは中国共産党(以下、中共)の繰り人形だと述べた。さらに、テドロス・アダノム事務局長をはじめとするWHOの指導者が中共の情報隠ぺいに加担した責任を追及するよう要求した。

 9日、WHO調査団代表ピーター・ベン・エンバレク氏(食品の安全性と人獣共通感染症が専門)は記者会見で、新型コロナウイルスの武漢研究所から流出した可能性を否定した。

 米共和党上院議員リック・スコット氏はツイッターで、「新型コロナウイルスの脅威に直面したとき、WHOはその使命を果たせなかっただけでなく、中共の繰り人形として情報隠ぺいと偽情報の伝達に加担した。これは容赦してはならないことであり、WHOの責任を問わなければならない」と述べた。

 ジョシュ・ホーリー上院議員も「WHOは繰り返し世界中の人々の健康よりも中共の利益を優先してきた。テドロス事務局長とその他WHOの指導者に責任を取らせるべきだ」と主張した。彼はWHOが全面的な改革を行わない限り、米国の税金からの支援を受け取ってはいけないという考えを示した。

 スコット議員とホーリー議員は「WHO Accountability Act(意訳:WHO説明責任法案)」を提出し、WHOが中共に加担してウイルスの脅威に関する情報を隠蔽したことで、責任を問うよう求めた。同法案では、WHOが指導者を変え台湾を加入国として受け入れない限り、米国公民が納めた税金でWHOを支援することを一時停止するよう要求した。

 新型コロナウイルスが武漢研究所に起源する可能性を最初に主張したトム・コットン議員もツイッターで、「WHOは中共のために真実を隠している。台湾は防疫対策が最も成功している地域の一つであるが、中共の圧力によりWHOから除外されている。台湾がもっと早く討論に加わっていたら、防疫対策はさらに有効だったであろう」と話した。

 米下院議員ダン・ビショップ氏は「我々は中共のプロパガンダを聞くのではなく、独立した調査が必要だ」とツイートした。

 米マイク・ポンペオ前国務長官はFOXニュースのインタビューで、「ウイルスは武漢研究所に由来しない」というWHOの主張に納得できないと話した。「WHOは習近平総書記に土下座している、彼らは腐敗した」と非難した。

(翻訳・北条)

==看中国(Vision Times Japan)の許可を得ることなく、記事や写真、イラスト、動画等のコンテンツを複製、配布、送信、転載することはできません。==