(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

  旧正月が近づくなか、新型コロナウイルス感染症(武漢肺炎、COVID-19)の再流行により、中国の多くの省では帰省せずに現住地で過ごす方針を積極的に推進している。その結果、航空機やホテルのキャンセルが相次ぎ、中国経済に対する打撃となっている。

 中国当局によると、国務院共同予防・抑制メカニズムは新型コロナウイル流行状況の深刻さから帰省者の人数を制限しており、1月20日、中国国家衛生委員会のホームページで公開された「新型コロナウイルス予防対策行動計画」(以下「計画」)によると、旧正月休暇に帰省する人は7日以内に有効なPCR検査陰性証明書が必要であり、帰省後14日間は自宅で隔離されなければならないという。一方、中国国家衛生委員会疾病預防控制中心の監査担当者である王斌氏は記者会見で、帰国者は7日以内にPCR検査陰性証明書を保持する必要があるが、地方政府は厳格な管理を実施しなければならないと述べた。そのうえ、国家全体が完全な検査を実施しなければならず、検査機関はサンプルを受け取った後12時間以内に検査結果のフィードバックを与えなければならないと述べた。王斌氏は会議後の取材に対し、「帰省者は、高リスク、中リスク、低リスクの地域由来に関わらず、検査費用を自己負担する 」と述べた。

 「計画」の発表により、観光業界は真っ先に打撃を受けた。中国運輸省は、2021年の旧正月の間に全国の旅客数が2019年と比べて40%以上減少すると予想しており、一部の臨時列車も運行停止する。中国本土メディアの報道によると、一部の宿泊施設のオーナーは、現状を鑑みて満室率75%という予測はもはや達成不可能だと述べた。ある航空会社のチケット販売代行業者によると、同社の予約は2020年の同時期の5分の1に過ぎないという。金融業界では、新型コロナウイルの再流行と「計画」の発表により、旅行業界や宿泊業界の市場価値や株価が影響されると考えられている。企業の資金繰りが悪化する一方で、予約キャンセルの波は多くの消費者にも悪影響を及ぼしている。キャンセル手続きがうまくできない状況が多発し、多くの消費者がオンライン旅行サービスや他のプラットフォームが無責任であると非難、当局に苦情を申し立てる者もいる。

 1月18日、2020年通年の中国経済の公式レポートが発表された。同データによると、2020年の小売業・飲食業の総売上高は39兆1981億元となり、2019年比で3.9%減となった。消費タイプ別では、小売業が2.3%減の35兆2453億元であるのに対し、飲食業は16.6%減の3兆9,527億元であった。独立系シンクタンク「天鈞政治経済」の研究者・任重道氏によると、経済の内部循環のいわゆる重要な柱である消費が低迷しており、内需が低いというデータが出ているという。彼はさらに、「中国の伝統的な風習では、どんな職業でも、どこから来た人でも、中国人は旧正月に家に帰りたがる。しかし、武漢肺炎が蔓延しており、家族と一緒に新年を祝うために帰省する計画はすべて頓挫した」と述べた。

 中国の国家発展改革委員会等は以前、「すべての地方や会社は住民や社員にピークを避けて外出し、休日も外出を控えるよう要求する 」という文書を発行していた。これまでに29の省や自治体が「現住所で新年を過ごそう」と要求している。

(翻訳・玉竹)

==看中国(Vision Times Japan)の許可を得ることなく、記事や写真、イラスト、動画等のコンテンツを複製、配布、送信、転載することはできません。==