(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 中国の医学研究者によると、新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)に感染した人の76%には、発症から6か月後も疲労、筋力低下、睡眠障害、肺機能や腎機能の低下など、少なくとも1つの症状が持続していることがわかった。

 この研究は、英医学誌『ランセット』(The Lancet)1月9日号に掲載された。昨年1月7日から5月29日までの間に武漢市の金銀潭病院から退院した患者1,733人を追跡し、そのうち52%が男性、48%が女性で、そのうち1,172人が病気の間に一度は酸素を必要とした。

 調査では、回復した人の76%が調査時点でも少なくとも1つの後遺症を抱えており、63%が疲労や筋力低下、26%が睡眠障害、23%が不安感や抑うつ症状を経験しており、男性よりも女性のほうが心理的な問題を経験していることがわかった。

 肺の後遺症について、入院中に具合が悪くなった人は、肺機能障害を起こした可能性が高かった。また、腎臓病を発症したという回答もあった。入院時に腎機能が正常だった人のうち、調査時に腎機能異常の症状があった人は13%であった。また、抗体検査を受けた患者94人は、抗体価が急性期入院時よりも52.5%低下していた。研究者は、再感染のリスクがあるのではないかと結論づけた。

 この研究の前、昨年9月に韓国で行われた研究では、韓国の回復した患者965人のうち90%以上が少なくとも1つ以上の後遺症を経験したことが分かった。このうち、疲労が26.2%と最も多く、次いで不注意が24.6%となっており、また心理的・精神的な後遺症や味覚・嗅覚の喪失などの後遺症も残った。

 これに先立って、英国の新聞『タイムズ』でも、英国集中治療医学カレッジの専門家が、新型コロナウイルスが人体を全面的に攻撃する可能性があり、患者の肺や心臓などの臓器にダメージを受け、回復するために最大15年かかると指摘した記事を掲載した。

(翻訳・徳永木里子)

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