キルギス共和国のジェエンベコフ大統領(Wikimedia Commons / Kremlin.ru, CC BY 4.0

 キルギス共和国のジェエンベコフ大統領が10月15日、今月初めに行われた議会選挙の結果に対する全国的な抗議活動を終結させるため、辞任することを発表、「血なまぐさい鎮圧と国民の射殺を最初に許可した人物にはなりたくない」と述べた。 

 10月4日に行われた選挙では、ジェエンベコフ大統領が所在する政党が勝利したが、反対派は有権者に賄賂を贈った疑いがあると主張した。

 10月5日、キルギスの複数の政党が首都ビシュケク市の中心に集まり、選挙結果の取り消しを要求した。同日夜、反対派支持者が議会及び政府機関に侵入し、警察と衝突した。

 キルギスの首相と議長は6日に辞任を発表したが、それでも抗議は治まらず、エスカレートした。警察との衝突で、少なくとも1人が死亡し、1,200人が負傷した。

 久しぶり顔を出したジェエンベコフ大統領は10月8日、国の秩序回復のために議員と会談し、15日、辞任の声明を出した。「私は権力を望んでおりません。キルギスの歴史上、血なまぐさい鎮圧と国民の射殺を最初に許可した大統領になりたくありませんので、辞任することにしました。」

 アルジャジーラの報道によると、過去15年間、キルギスでは選出された大統領を辞任に追い込んだ抗議活動が2回起こった。

(翻訳・北条)