中国共産主義青年団の公式ウェイボー(ホームページのスクリーンショット)

 トランプ米大統領の中共ウイルス(新型コロナウイルス,SARS-CoV-2)感染に際し、中国共産主義青年団(共青団)は小粉紅()を扇動して嘲笑した。

 10月2日午後、共青団は公式ウェイボーで、「ウイルスは自分を最も"わかっている"人を見つけた」という文を掲載し、コメント欄に"わかっている"と返信するよう促した。コメント欄には"わかっている"に関する内容、つまりトランプ氏が中共ウイルスに感染されたことを皮肉ったコメントが溢れた。中には「(トランプ氏の感染は)中国共産党政権設立記念日へのプレゼントだ」というコメントも見られた。中国共産党中央政法委員会の公式ウェイボーも"わかっている"と連呼した。

 これに対し、一部のネットユーザーは「人類の道徳への認知度の限界を思い知らされた」「これよりひどい公式ウェイボーがあるだろうか」と批判した。

 "わかっている"のネタの由来は、トランプ氏は「私より〜を"わかっている"人がいない」とよく口にするため、中国国内の小粉紅の間で「懂王(懂="わかっている")」と呼ばれるようになった。共青団はこのネタを利用してトランプ氏を嘲笑ったのだ。

 北京大学の学生呉さんは海外メディアとのインタビューで、「中国共産党政権がトランプ氏の感染を喜んでいる気持ちをストレートに顕にすると、さらに中米関係を悪化させかねない。しかし小粉紅は中国共産党メディアの反米感情の煽動により、トランプ氏の感染を喜んでいる。そのために、共青団は小粉紅の感情を誘導する役目を果たしている。しかし、中国共産党と小粉紅の喜びは愚かである。トランプ氏は中共ウイルスに感染したことにより、ますます中国共産党政権の世界に対する危害を認識し、対中政策も強硬になるだろう。これは中国共産党にとって望ましくないことだ」と述べた。

注:小粉紅(しょうふんこう、シャオフェンホン)とは、中国語では「ピンクちゃん」に等しく、「未熟な共産主義者」であるという意味で使われている。

(翻訳・北条)