梅花三弄は唐王朝初期の古琴演奏家・顔師古(がんしこ)が笛の曲から改編した古琴の曲である。この曲は動と静、柔と剛を組み合わせることで千姿万態な梅の花を描いている。 曲の前半は穏やかな曲調を用いて悠遠で俗離れした雰囲気を演出し、曲の後半は起伏のあるものとなっている。演者の呉景略(1907-1987)は有名な古琴の演奏家である。呉氏は繊細優雅な演奏風格を用いて大雪の中にたたずむ梅花の姿を表現するとともに、冷たい風にも耐える梅の花の忍耐力を表現した。