中国共産党政権建立70周年を祝う軍事パレード中の中国共産党総書記の習近平(イメージ:YouTube Screenshot)

 中国共産党が内憂外患に直面している際に、中国では近日「もし明日戦場に赴けば、駐福建省の部隊の将校・兵士が残した死別書 」という記事がネット上で話題となった。

 報道によると、これは、東部戦区駐福建部隊の兵士が家族に手紙を書いて出征の気持ちを伝える「手紙運動」のイベントを行っているという。

 これに対し、軍事評論家黄東氏は「『手紙運動』は新たなプロパガンダである。今の中国は内憂外患で、話題をでっち上げるとことが中国共産党の最後の藁にもすがる思いであるようだ。中国共産党にある最も大きな資本は軍隊であり、戦争になるかどうかは別にしても、軍隊は安定を維持する役割も担っている」と指摘した。

 記事が福建省の軍隊を強調していることについて、黄東氏は二つの意味合いがあると考えている。一つは、かつて習近平が福建省を支配していたことから、いまだに東部戦区、特に福建部隊を信頼していること。もう一つは、軍の内部結束力に加えて、台湾とは緊迫した関係にあるため、台湾に対し、戦争の準備ができていることを知ってもらうアピールであること。

(翻訳・北条)