中華民国・李登輝元総統(1923―2020)(写真・中華民国國民大會秘書處)

 中華民国・李登輝元総統(在任1988~2000年)は現地時間7月30日夜7時24分、退役軍人総合病院である台北栄民総医院で逝去した。97歳だった。多くの政治家が哀悼の意を表した。

 中華民国の蔡英文総統は同日夜、フェイスブックにお悔やみの言葉を投稿した。「李登輝元総統は台湾を率い、権威主義の反撃と民主主義の理想の間で平和的な革命を歩み、台湾を台湾人のための台湾にした。彼は永眠となりましたが、民主主義と自由の精神を台湾に残しました。この精神が新しい時代の台湾人を導き、勇敢に次の試練に立ち向かい、台湾人である幸福を追求します」。

 李登輝氏は1923年に生まれ、1996年に台湾の歴史において最初に直接選挙で当選した総統であり、台湾民主主義の先駆者と称されている。李登輝氏は米国のコーネル大学で博士号を取得しており、1984年に台湾中華民国第7代副総統に選出された。1988年1月に蒋経国氏の死去を受け、第7代総統に就任した。1990年3月に国会で第8代総統に選出された。1996年3月に台湾で初めての直接選挙が行われ、李登輝氏が第9代総統に就任し、2000年5月19日に任期満了で退任した。

(翻訳・北条)