ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモ(Andrew Cuomo)氏(イメージ:Metropolitan Transportation Authority of the State of New York / CC BY 2.0

 ニューヨークの非営利組織「プロパブリカ(ProPublica)」が最近発表したレポートによると、ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモ(Andrew Cuomo)氏が武漢肺炎対策において致命的なミスを犯したため、ニューヨーク州の流行が制御不能になった。

 プロパブリカが提供したデータによれば、ニューヨーク州とカリフォルニア州での武漢肺炎の流行には大きな違いがある。5月中旬、ニューヨーク市だけで、武漢肺炎で2万人近くの死者が出た。ニューヨーク州の死者数はカリフォルニア州の10倍だ。

 当該レポートによると、この悲劇の全責任が州知事の決定にある。当初、クオモ知事は、ニューヨーク市長ビル・デブラシオ(Bill de Blasio)氏の都市閉鎖の提案に異論を唱え、「非常に危険」「ただ人々を怖がらせているだけだ」とコメントし、「(武漢肺炎より)季節性インフルエンザの方がよほど心配すべきだ」とさえ述べた。クオモ知事の広報担当者は「州知事が州のパンデミック報告書を読んだかどうかについては明言を避けた」と、同レポートが記している。

 専門家は、「もしニューヨークが1週間か2週間前もって、厳しい社会距離対策を実施できれば、死者数は半分以上減る可能性がある」とプロパブリカに述べた。例えば、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の元主任トーマス・フリーデン(Tom Frieden)氏は、もしニューヨークは少し前もって外出自粛令を発令できれば、「死者数はそれほど多くなかったかもしれません」と語った。

 クオモ知事は、自らのミスの責任を認めず、対策を講じない上に、他人を責め続けた。「州知事はパンデミックに対処する責任はない」とまで言った。「多くのメディアがこれを無視している」とプロパブリカのレポートは述べた。

 当レポートによれば、アメリカ国民から贈られてきた防疫用のマスクは、クオモ氏によって「アートウォール」の作成に使用された。

 4月3日、中共ウイルスにより、ニューヨークではすでに3000人の死者が出た。クイーンズ区のエルムハースト病院(Elmhurst Hospital Center、EHC)などの一部の地域の病院では、医療資源が欠乏する状況にもかかわらず、クオモ知事は医療保険のメディケイド(Medicaid)をさらに削減させ、病院予算を4億ドル削減した。

クオモ知事 4,300人の患者を老人ホームに運

 AP通信によると、3月25日、ニューヨーク州の保健機関は、老人保健施設は「症状が安定している」武漢肺炎の患者を受け入れようにと発令した。以来、クイーンズ区にある老人ホームは武漢肺炎を確診された患者を17人受け入れ、老人ホームの高齢者に大きなリスクを負わせた。

 ダニエル・アービーニー(Daniel Arbeeny)さんはやむを得ず、88歳の父親をブルックリンにある老人ホームから家に連れ戻した。「なんという愚かな発令でしょう。老人ホームではもう50人も死亡しました」とアービーニーさんは語った。結局、アービーニーさんの父親も武漢肺炎に感染し、自宅で死亡した。

クオモ知事 トランプ大統領が送った人工呼吸器を倉庫に入れ、中共の寄付に感謝

 フォックスニュースのトークショー司会者ショーン・ハニティー(Sean Hannity)氏は4月に評論記事を発表し、クオモ知事はトランプ大統領から送られた4,400台以上の人工呼吸器を倉庫に入れ、人工呼吸器の不足についてトランプ大統領を非難したと述べた。

 一方、クオモ知事はツイッターで、嘘をついて肺炎を世界中に拡散させた中共政府に感謝し称賛した。「中国政府からは1,000台の人工呼吸器を寄付して頂きました。本日(4月5日)、ジョン・F・ケネディ国際空港に到着予定です。中国政府に感謝いたします…。」

(看中国記者・文可伊/翻訳・常夏)