中国ではこのところ、旧正月を故郷で過ごすために移動する人たちが、すでに道路渋滞に巻き込まれています。1月29日、ティックトックのネットユーザー「利哥」が動画を投稿し、こう嘆きました。「どれだけ渋滞しても頑張らなきゃ。家で帰りを待っている人がいるから、旧正月は帰らないといけない」
2月12日未明には、北京・香港・マカオ高速の広東省と湖南省の境界区間で大渋滞が発生し、車列が長く伸びました。春運の帰省ラッシュは終盤に入り、最後のピークを迎えています。
旧正月(2026年2月17日)が近づくにつれ、出稼ぎ先で一年間働いてきた人々が、次々と帰省の道に就いています。全国各地の高速道路では渋滞が相次ぎ、車の流れは混み合ってノロノロ運転になり、車列はどこまでも続きます。数万人規模の帰省客が、移動の途中で道路に押しとどめられている状況です。
中国当局の予測によれば、2026年の帰省ラッシュは2月2日から3月13日までの40日間です。地域をまたぐ移動量が過去最高を更新する見通しであることから、全国の高速道路の交通量も前年より増えると見込まれています。区間によっては高い負荷が続きそうです。今年の帰省ラッシュでは、全国の地域間移動は延べ9.5億人に達すると予測されています。このうち道路移動が依然として圧倒的多数を占めますが、自家用車での移動が増えている分、高速道路網にかかる圧力は一段と大きくなっています。
広東省を出る複数の高速道路で渋滞発生
このところ主要なSNSには、ネットユーザーが現地で撮影した写真や動画が大量に投稿されています。投稿内容によると、12日までの約1週間、広東省内の省外へ向かう複数の高速道路で、長時間にわたる渋滞が続いているということです。車は前後がぴったり詰まって隊列を作り、まるでカタツムリのようにのろのろ進みます。場所によっては、数キロに及ぶ車列が長時間ほとんど動かない状況も見られました。
あるネットユーザーはSNSにこう書き込みました。
「丸一日走って、まだ広東省を出られない。30キロも走らないうちに、7時間も渋滞。亀みたいな速度で走っている」
四川省へ車で帰省する予定だというネットユーザー「大小王」は、2月8日の朝9時に深セン市を出発したものの、「広東省を出るだけで、こんなに渋滞するとは思わなかった。出発してから8時間経っても広東省を抜けられず、結局その場で休み、翌日に持ち越すしかなかった」と話しています。
2月9日には、ティックトックの投稿者「@幸运」が動画を投稿し、こう語りました。「旧正月の帰省ラッシュがついに押し寄せた。都会で一年働いた人たちが、みんな早めに故郷へ戻ろうとしている。高速はそのまま巨大な駐車場と化している。ぎっしり詰まった車列は、見渡しても終わりが見えない。空の飛行機は自由に飛べるのに、地上では広東省茂名市の車は渋滞の中で『亀みたいにノロノロ進む』しかない」
2月11日夜、ティックトックの投稿者「大粤旅行」が動画でこう語りました。「2026年の旧正月、第二波の帰省ピークが来た。高速道路は3時間で3キロしか進まない。今年は高速道路の上で旧正月を迎える車も出るかもしれない」
同じく2月11日、ティックトックの投稿者「@鹏城风景」は動画でこう述べています。「旧正月が近づき、年に一度の帰省ラッシュという大移動がまた始まる。2026年の帰省ラッシュでは、広東省の高速道路の車両通行量が約3億台に達すると見込まれている。赤いテールランプが夜空を染め、前へ進めない」
2月12日の朝には、ティックトックの投稿者・叶子が動画で不満をこぼしました。「旧正月で帰省するのに、車で6時間走ってもまだ広東省を出られない」
渋滞が特に深刻な区間では、車が長時間まったく動かないため、多くのドライバーがエンジンを切って車内で休まざるを得ませんでした。燃料を節約し、疲労を少しでも和らげるためです。中には、車を降りてその場でさまざまなパフォーマンスを始める人まで出ています。
1月28日には、ティックトックの投稿者「@于心旅行」が、高速道路の渋滞現場が一瞬で大きな舞台に変わった様子を撮影しました。旧正月の帰省中に渋滞にハマった車の持ち主たちが、楽しみを求めて次々とパフォーマンスを始め、高速道路が即席のステージになっていきます。路肩にコンロを出して、料理を始める人までいたということです。
複数の省で高速道路の渋滞が深刻化
広東省だけではありません。東部から内陸方向へ帰省するドライバーの中には、長時間の渋滞に巻き込まれたという声が相次いでいます。
報道によると、東部沿海の浙江省から車で中部の湖南省へ向かったドライバーは、所要時間が想定を大きく上回り、走行速度も通常の道路状況とは比べものにならないほど落ち込んだといいます。道中のサービスエリアは人であふれ、ガソリンスタンドには給油待ちの車が長蛇の列を作っていました。
ティックトック上でも、帰省中の人々が各地の渋滞状況を次々と投稿しています。渋滞地点は広東省、湖南省、湖北省、安徽省、江蘇省、浙江省など、複数の省にまたがっています。
江蘇省南京市から河南省洛陽市までを結ぶ寧洛高速道路にある安徽省の呉荘料金所は「全国で最も混む料金所」とも言われており、こちらは2月12日にネットユーザーが投稿した動画です。
2月8日には、あるネットユーザーが「2026年の帰省ラッシュ期間中、中国で最も渋滞する高速道路トップ10」を投稿し、「どれも車で帰省する人にとって悪夢だ」としています。
こうした高速道路を全体で眺めると、ある共通点が見えてきます。多くは長江デルタと珠江デルタを起点に、中国の南西、北西、そして東北方面へ伸びるルートです。これら三つの地域の住民は、沿海部の経済が発達した地域へ出稼ぎに行き、起業し、さらには定住する人も少なくありません。そのため帰省の時期になると、これらのルートに車が一気に集中します。
これらの高速道路の多くが通過するのが、河南省、安徽省、湖北省、湖南省、江西省の5省です。南北方向の幹線と東西方向の幹線がこの5省で交差するため、渋滞が発生しやすい区間も、結果としてこの5省内に集中しやすいという構図です。
北部の高速では天候要因が渋滞に重なる
今のところ、旧正月の帰省ラッシュによる高速道路の渋滞は、報道では南部の話題が中心になっています。とはいえこの期間中、北部は雨や雪、厳しい冷え込みといった天候の影響を受けやすく、状況次第では渋滞が一気に悪化する恐れがあります。気象当局の予測によれば、帰省ラッシュの間に華中・華東地域などで、断続的な降雨、あるいは低温による雪やみぞれの天気が見込まれています。こうした天候になれば、路面が滑りやすくなったり、区間によっては交通規制が入ったりして、ただでさえ混みやすい高速道路がさらに詰まりやすくなります。
2月8日には、あるネットユーザーが投稿し、「新疆から四川へ帰る途中」の江蘇省連雲港市と新疆ウイグル自治区ホロゴス市を結ぶ横断高速道路の永昌市付近で雪に遭い、2時間の渋滞に巻き込まれたと伝えました。
ネット上では、旧正月が近づくにつれて、帰省と旅行という二つの移動需要が重なり、高速道路の混雑はまだしばらく続くのではないか、という見方も広がっています。
(翻訳・藍彧)
