カリフォルニア州に不法滞在中の中国国籍の男が、メタンフェタミンを密輸した疑いで逮捕された。有罪判決を受けた場合、最大40年の懲役刑に直面する可能性がある。

 アラスカ地区連邦検察局は9月30日付の声明で、2017年に米国に不法入国した何祖凱(He Zukai、42歳)容疑者が家宅捜索を受け、その後逮捕されたと発表した。何容疑者はすでにメタンフェタミンの流通及び流通目的の所持の共謀罪で起訴されている。

2019年の各地域から米国への違法フェンタニルの流入(Drug Enforcement Administration, Public domain, via Wikimedia Commons)

 刑事告訴状によれば、何容疑者の関与は早くも2023年11月に始まり、今年9月まで続いたという。

 捜査官は、架空の送り主から発送された荷物2個を捜索した結果、熱転写印刷機と3Dプリンター内部に「約3キログラムのメタンフェタミン」を発見した。その価値は100万ドル(約1億1千万円)以上に上った。2台の機械から採取された指紋は何容疑者のものと一致した。

 2024年5月、米国郵便検査局は監視カメラ映像を通じて、何容疑者が郵便局や発送業者を通じて、複数回にわたり荷物を発送した事を確認した。これらの荷物からもメタンフェタミンや白い結晶状の物質が発見された。

 9月8日、米国郵便検査局、米国麻薬取締局、および米国移民関税執行局の国土安全保障調査部は、カリフォルニア州アルハンブラにある住宅で捜索令状を執行した。現場には中国人3名がおり、何容疑者もその場にいた。

 連邦当局は、住居内の何容疑者の寝室から、携帯電話14台、ノートパソコン2台、POS端末25台、メタンフェタミンと一致する白色結晶性物質約6キログラム、13,400ドル以上の現金、および各種財務書類を押収した。

 財務書類には各州に登録された9つの疑わしいペーパーカンパニーまたはフロント企業に関する情報が含まれ、これらの企業は主に、何氏の名義で登録されていたか、または身元が盗まれたと思われる他人の名義での登録だった。

 検察当局によると、彼は2024年9月に国外退去命令の対象となった。現在彼は連邦当局の拘束下にあり、後日初公判に出廷すると発表した。

(翻訳編集・王自勤)