最近、中国のSNSでは「私は40歳だが、同級生がすでに20人も亡くなった」「私は40代だが、同級生が30人も死んでしまった」といった投稿が相次ぎ、コメント欄には衝撃的な体験談が次々と寄せられています。同年代の早すぎる死を告白する声が広がり、その現象に強い不安や恐怖を抱く人も少なくありません。

 7月29日、あるネットユーザーは動画で「私はまだ40歳だが、すでに同級生が20人亡くなった。皆さん、毎日を大切にし、身近な人を大事にしてほしい」と語りました。7月11日にも別のユーザーが「私は40代前半だが、同級生が30人も亡くなった。どうすればいいのか、本当に怖い」と嘆きました。さらに8月16日、別の投稿者は「私は43歳だが、同級生が20人亡くなった」と明かし、45歳の同級生が突然亡くなった知らせを受け「どうしてこんな若さで」とショックを隠せない様子を示しました。7月15日には「私は41歳だが、同級生がすでに何人も亡くなった。だからこそ、食べたい時に食べ、飲みたい時に飲んで、楽しく生きることが大事だ」と投稿する声もあり、コメント欄には「新型コロナ以降、若い人が次々と亡くなっている」「2005年生まれでもすでに2、3人の同級生が亡くなった」といった反応まで寄せられました。

 7月10日には「私は42歳だが、すでに同級生17人が亡くなった」との投稿があり、コメント欄には「私は34歳だが、身近な人が次々と亡くなっている」「同級生は元気だが、前の職場の同僚は何人も亡くなった」といった体験談も並びました。他にも「私は40歳だが、同級生が16人亡くなり、同じ村の幼なじみも4人亡くなった」「私は43歳だが、同僚や友人がすでに9人亡くなった」「私は35歳だが、同級生が8人亡くなった」といった告白が相次いでいます。

 コメント欄にはさらに衝撃的な数字が並びます。ある広東のユーザーは「クラス50人のうち19人がすでに亡くなった」と投稿。湖南のユーザーは「私は50代だが、知っている限り同級生のうち10人ほどが亡くなった。私たちもすでに順番を待つ立場だ。毎日を大切にしよう」と語りました。1975年生まれのユーザーは「同年代で亡くなった人は非常に多いが、その多くは男性だ」と言及。四川の1974年生まれのユーザーは「小学校の同級生が50人ほどいたが、ここ数年で8人亡くなった。これは間違いなく本当だ」と強調しました。さらに遼寧省の60歳近いユーザーは「中学時代に仲の良かった同級生12人のうち、生き残っているのは自分だけだ」と明かし、陝西省の37歳のユーザーも「すでに6人の同級生が亡くなった」と書き込みました。江蘇省のユーザーも「小学で3人、中学で4人、高校で2人、大学で2人、同級生だけで計11人亡くなった。公式に統計されていない死者はもっと多いはずだ」と冷静に指摘しています。

 こうした現象の原因については意見が分かれています。食品の安全性を疑う声、生活上の過度なストレスを要因とする見方、新型コロナ感染の後遺症やワクチン接種の影響を挙げる意見など、さまざまな憶測が飛び交っています。

 8月17日、あるネットユーザーが統計風にまとめた投稿では、60年代生まれは出生人口約2億1700万人、現存1億9100万人で約1800万人が死亡。70年代生まれは出生2億2400万人、現存2億100万人、死亡約2200万人で死亡率9.8%。80年代生まれは出生2億1900万人、現存2億1000万人、死亡約900万人で死亡率4.9%。90年代生まれは出生1億8800万人、現存1億5500万人、死亡約3300万人で死亡率17.6%。00年代生まれは出生1億4700万人、現存1億3600万人、死亡約1100万人で死亡率7.5%とされました。

 しかし、この数字にはすぐに疑問が投げかけられました。あるユーザーは「中国国家統計局のデータでは1990年から2025年までの死者数はわずか350万人であり、3300万人という数字は明らかに虚偽だ」と指摘。一方で別のユーザーは「7~10人亡くなっても報告されるのは1~3人、場合によってはゼロとされる。これが現実だ」と反論しました。

 医療現場や葬儀業界からも警鐘が鳴らされています。北京中医薬大学東直門医院の皮膚科主治医・張凱輝氏は6月24日の動画で「心筋梗塞や脳梗塞の患者が急増しており、しかも若年化している。40代前半の人が病棟の常連になり、20代、30代の患者も増えている。今年は特に突然死が増えている」と警告しました。葬儀業界に関わるネットユーザーは「火葬場で一番多いのは老人ではなく、80後(1980年代生まれ)や90後(1990年代生まれ)だ。夜勤はほとんどが突然死、徹夜、過労死の対応だ。猝死はニュースではなく、毎日処理しきれないほど多い」と実態を明かしました。

 公開情報も深刻さを裏付けています。2024年11月24日付の『北京日報』によれば、中国では毎年76万人が心臓病で突然死しているといいます。しかもこれは心臓疾患に限った数字です。『中国心血管健康と疾病報告2023』では、2021年の都市部における脳血管疾患の死亡率は2003年の1.37倍、農村部では1.58倍に達したと報告されています。中国当局は人口や死亡に関する正確な統計を常に隠蔽していると批判されており、公表されるデータは参考程度にしかならないという指摘もありますが、それでも「若年層の突然死と早すぎる死」が急増している現実は否定できません。社会全体に広がる不安は深まる一方です。

(翻訳・吉原木子)