中国共産党当局の外交部の趙立堅報道官(イメージ:YouTubeスクリーンショット)

 中国共産党当局の外交部の趙立堅報道官は3月12日、ツイッターで中国共産党ウイルス(武漢肺炎ウイルス、新型コロナウイルス)が米軍によって武漢に運ばれた可能性があると述べた。そして「米国はまだ我々に謝罪していない」と付け加えた。このツイッターは、中国メディアによって広く報道され、SNS上で話題になっている。中国共産党政権は武漢肺炎ウイルスが国外から侵入したものである可能性を排除していないと何度も表明している。

 これについて、ニューヨーク・タイムズ紙は3月15日付のコラムで、このような可能性を主張するもっともらしい目的は、大衆の目を逸らすことだと論じた。中国の内外で「混乱をもたらすか、少なくとも不確実性の種をまく」ことによって、中国共産党政権が武漢肺炎初期にミスを犯したことへの注意をそらすのだ。

 武漢肺炎は昨年12月1日に爆発的に感染拡大した直後、中国共産党当局が真実を隠蔽し、感染の真相を伝播した医師と民衆を弾圧した。そして武漢肺炎は「予防可能であり、流行を抑えられる」、「ヒトからヒトへの感染がない」などの偽りの情報を発信し、民衆を誤導し、国民と世界各国に対策をおろそかにさせた。それにより全国および全世界に急速に広がってしまった。

 ハーバード大学のJulian B. Gewirtz教授はこの現象についてこう述べた。趙立堅報道官のような「大音量」な少数の中国共産党官僚は、中国が世界各地から「積極的な貢献者」と見なされることを望む時、陰謀論を売り込もうとしている。しかし彼らは、そのような行為が「全くもって自らのステージを壊す行為だ」と認識していないようだ。

 米FOXニュースは、中国がコロナウイルスの責任を米国になすりつけようとしている、これは危険な行為だと報じた。

 米ブルームバーグ通信は、中国共産党当局者が米国のウイルス流布陰謀説を強く推していると報じた。

(看中国記者・苗薇/翻訳編集・柳生和樹)