3月2日、中国山東省の各地で大雪が降り、淄博市では積雪が足首を超えるほどになりました。済南市は路面凍結に関する赤色警報と大雪の赤色警報を相次いで発表し、市内の小中学校は3日に臨時休校となりました。今回の大雪による降水量は約4億6400万立方メートルに達しました。これはおよそ387個分の大明湖の水量に相当します。また、河南省、安徽省、湖北省などでも雪が降り、湖南省では雹が確認されました。
済南市気象台の発表によると、3月2日0時から20時までの降雪量は、市中心部で29.3ミリ、長清区で8.7ミリ、済陽区で19.8ミリ、商河県で21.2ミリ、章丘区で26.9ミリ、萊蕪区で3.3ミリ、平陰県で3.2ミリでした。観測記録が残る中で、済南市では3月にこれほど大規模な降雪が見られることは非常に稀なことです。今回の降水量は4億6400万立方メートルに相当し、大明湖387個分の水量に匹敵します。大明湖は済南市中心部にある有名な湖です。同市を代表する歴史的名勝の一つです。済南の豊富な湧水が集まってできた湖であり、泺水河を通じて小清河へと流れ込んでいます。湖の面積は約57.7ヘクタールに及びます。
一方、淄博市気象台は3月2日15時46分、大雪に関するオレンジ警報を最高レベルの赤色警報に引き上げました。警報を発表した時点で、張店区ではすでに降雪量が18.2ミリに達しました。高新区や経済開発区などの地域では雪が降り続いていました。夜間には雪が徐々に弱まると予想されていましたが、2日の午前10時から途切れることなく降り続いたことで、張店区の積雪はすでに足首を超える深さとなりました。地元のジムを経営する李さんは、「朝からずっと降り続いている。雪かきをしてもすぐに積もってしまう」と話していました。また、SNS上では多くの市民が降雪の様子を投稿し、「車の上の積雪が20センチに達していた」という情報もありました。
3月3日には済南市の各区でも大雪が続き、積雪と路面の凍結による交通事故が多発しました。安全確保のため、済南市内の全ての小中学校(私立学校を含む)が臨時休校となりました。今回の寒波は山東省だけでなく、河南省や安徽省などにも影響を及ぼしました。中国中央気象台は暴風雪に関する黄色警報を発表しました。3月3日8時から4日8時にかけて、山東省南部、河南省東南部、安徽省北西部、湖北省北西部などで大雪が予想されると警告しました。これらの地域では、新たに4〜8センチの積雪が見込まれ、局地的には10センチを超える可能性もあるとのことです。
3月3日午前10時ごろ、安徽省阜陽市の一部地域では小雪が降り始め、昼の12時には、勢いのある雪となりました。歩行者や路上駐車した車の上にも雪が積もり、冬景色に一変しました。安徽省気象台によると、3日から4日朝にかけて、省内は曇りがちの天気が続き、長江以南では大雨、淮河以北では小雪に変わる見込みです。地域によっては中程度の雪から大雪となり、局地的には暴風雪になる可能性もあります。また、江淮地区北部や大別山地では雨が雪に変わるか、みぞれになることが予想されています。
湖北省でも雪が降り、武漢市では3月2日午後から降水が始まりました。3日午前8時の時点で、市内のほとんどの地域で中程度の雨が降り、江夏区南部では局地的に大雨や豪雨が観測されました。寒冷前線の影響で、午後から夜にかけて湖北省全域で北寄りの風が強まり、風速4〜6メートル、地域によっては突風が7〜10メートルに達するところもあると予想されています。また、十堰市や襄陽市では、2日夜から3日朝にかけて雪が降り続き、一部の地域ではすでに積雪が確認されています。
さらに、湖南省では激しい気象変化が見られました。3月2日夜、各地で強い対流性の気象現象が発生しました。多くの住民が「直径の大きな雹が降った」とSNSに投稿しました。報道によると、今回の寒波の影響で、湖南省の気温は急激に下がり、一部の地域では12度以上の「崖崩れ式」の気温低下が記録されました。岳陽市では2日夜、大粒の雹が1時間以上降り続き、その大きさは湯円(中国の白玉団子)ほどだったと言われています。これにより、市民の外出にも影響が出ました。
今後24時間以内に湖南省の大部分の地域で最低気温または平均気温がさらに12度以上低下し、最低気温はおよそ4度になると予想されています。また、地域によっては雹や短時間の豪雨、雷を伴う強風などの激しい気象現象が発生する可能性があります。3月3日午前には、長沙市でも一時的に小雪が降り、突然の寒波の影響を改めて感じさせました。
今回の大雪と寒波は、多くの地域に影響を及ぼし、交通の混乱や市民生活への影響も大きくなっています。各地の自治体は、防寒対策や災害対策を徹底し、市民の安全を確保することが求められています。
(翻訳・吉原木子)