中国不動産の崩壊が海外にまで波及し、2015年に開始され、10億ドルの資金を投じた「泛海プラザ(Oceanwide Plaza)」プロジェクトは、今日に至るまで資金不足で建設工事を途中で切り上げました。

 「フィナンシャル・タイムズ」17日の報告によると、2015年に中国の泛海グループによって主導された10億ドルの「泛海プラザ」開発計画が発表された際、それはロサンゼルス市中心部の復興の輝かしい象徴と見なされました。

 しかし今日に至るまで、「泛海プラザ」は未完成のままであり、その親会社も資金が尽きました。「泛海プラザ」はもはやロサンゼルス市のランドマークではなく、むしろロサンゼルス市政府の頭痛の種となっています。

 「泛海プラザ」の建設は2017年に始まりましたが、当時、トランプ政権と北京当局との緊張が高まる中、中国の急成長した不動産業界は冷え込み始め、泛海グループは2017年に香港ハンセン総合大中型株指数から除外されました。2019年には、請負業者は泛海グループが工事費を支払っていないと不満を訴え、工事が停止しました。

 この未完成のプラザには現在、約6000人のホームレスが住んでいると推定されています。一部の人々は、「泛海プラザ」をホームレスや低所得者向けの住宅に改築すべきだと提案しました。

 しかし、ロサンゼルス市都市開発局の元メンバーであるドナルド・スピヴァック(Donald Spivack)氏は、この建物が約5年間放置されており、工事を再開できる状態に戻すためには、少なくとも1年間の修復が必要になる可能性があります。また、完成するまでにさらに1~2年かかる可能性があるため、短期間で改築することは非現実的だと述べました。

 ロサンゼルス市のガイドであるリチャード・シェイブ(Richard Schave)氏は、このプロジェクトが買い手を見つけられなければ、解体に直面する可能性があり、これには長い審査プロセスが必要になるとし、「これは大量のスペースを占有し、大量の汚染を引き起こします。私たちは市中心部でこのようなことをしたことがありません」と述べました。

(翻訳・吉原木子)