中国の習近平総書記は1月30日、北京でイスラム主義組織タリバンの暫定政権によって任命された大使から信任状を受け取りました。これまで、タリバン政権を認めた国は一つもありませんでした。

 このニュースは瞬く間にネットユーザーの間で熱い議論を引き起こしました。一部のネットユーザーは、「習近平を核とする新邪悪枢軸国が正式に確立された」、「共産党と彼の盗賊の友人たちの会合」、「まだ中国に残っている外資系企業は一刻も早く撤退すべきだ」とコメントしました。

 中国当局は2023年9月13日、新たな駐アフガニスタン大使を正式に任命しました。中国は、タリバンの暫定政権発足後に初めて大使を任命した国です。

 タリバンは国連によって認定されたテロ組織であり、ロシアはタリバンと密接な関係を持っていますが、今もタリバンをテロ組織リストから正式に削除しておらず、タリバン政権を認めていません。

 『悪魔が世界を統治している』という本では、「共産主義革命はテロリズムから始まり、共産国家は国家テロリズムを実行している。旧ソビエト連邦と中国共産党は、西側自由世界に対抗するための別動隊として国際テロリズムを支援している」と指摘されています。

 「国際的には、中国共産党は反米国家と肩を並べ、世界的な反米勢力を統合し、反米感情を煽り、国際的な反米陣営の『精神的指導者』および『先頭に立つもの』となっている。中国共産党は、表に出ることも隠れて行うこともあるが、テロリズム組織を支持し、経済援助、武器装備、戦術訓練、そして世論支持を提供している。中国共産党は現代世界の紛れもない邪悪な枢軸である」

 ジョシュア・フィリップ著、張小青訳の『共産主義の暗黒の源』では、「レーニンはフランス革命のジャコバン派を非常に尊敬していた。レーニンは自らをジャコバン派であると宣言し、ボリシェヴィキは現代のジャコバン派であるとしていた。1918年、レーニンは自らジャコバン派の指導者であるロベスピエールの石像をクレムリン宮殿に設置した。レーニン主義はジャコバン独裁の延長である」と語っています。

 「ジャコバンの恐怖政治(Reign of Terror)期間中には、善悪が逆転し、恐怖が『正義』(Terror as Justice)とされ、無実の人々を無差別に殺害し、財産を略奪した。ジャコバンは特に知識人を憎み(ソビエト連邦と中国共産党も同様で、知識が多いほど反動的だと見なしていた)、その恐怖政治で30万人が犠牲になった」

 ロシアの日刊紙「ニェザヴィーシマヤ・ガゼータ」は1999年11月30日、プレハーノフの「政治遺言」を発表しました。この遺言は1918年5月に書かれたもので、ロシアの「十月革命」後わずか半年のことです。プレハーノフはレーニンの「指導者」として知られ、所謂「ロシアのマルクス主義の父」と呼ばれていたが、後にレーニンと袂を分かちました。

 プレハーノフの遺言では、ボリシェヴィキが政権を握っている限り、遺言は公開してはならないとされており、当時、この政治遺言がパリの銀行の金庫から取り出された後、その内容はロシア全体を震撼させました。

 遺言の中で、プレハーノフは、「レーニンは目標を達成するためには何でもする人物で、必要とあれば悪魔とさえ手を組むだろう」と鋭く指摘しています。

 プレハーノフはレーニンを20世紀のロベスピエールに例え、「ロベスピエールが何百人かの無実の人々の首を切ったのであれば、レーニンは何百万人の首を切るだろう。レーニン自身が言ったように、『ジャコバンが崩壊したのは、首を切った数が少なすぎたからだ』」と述べました。

 プレハーノフはまた、「ボルシェビキ主義に新しいものはあるのか?一つだけだ。制限されない全面的なテロだ。ボリシェヴィキは次のように進化するだろう。レーニンのプロレタリア独裁はすぐに一党独裁に変わり、党の独裁は党の指導者の独裁に変わる。指導者の権力を維持するのは、最初は階級的なテロであり、後には全面的な国家テロになる」と考えていました。

 そして、残念ながらこの1918年に書かれた遺言は的中しました。

 中国共産党はレーニン主義党として始まり、最初から「コミンテルン」の一つでした。「コミンテルン」は1919年3月にモスクワで結成され、中国共産党は最初からソビエト共産党の支配下にありました。その恐怖と暴力はソビエト共産党と同根です。

そのため、中国共産党は今日、タリバンと手を組んでいても全くおかしくありません。さらに、それにはより深い政治的意図があります。
1965年8月には、中国当局は国防部長林彪の名で「人民戦争の勝利万歳」という記事を発表しました。この記事は、「農村から都市を包囲する」理論に基づき、北米と西ヨーロッパを都市に見立て、アジア、アフリカ、ラテンアメリカを農村に見立てて、「革命の輸出」のロードマップを設計しました。その目的はいわゆる「世界革命」です。

 中国共産党は世界を支配する野望を決して諦めていません。北朝鮮、イラン、タリバンなどの政権を支援する目的は、アメリカとその同盟国を牽制し、弱体化させ、最終的にはアメリカを置き換え、共産党の邪悪な支配を世界中に拡大することです。この目標は、毛沢東、鄧小平、そして今日に至るまで、一度も変えたことがありません。

 アメリカの著名な中国問題専門家であるマイケル・ピルズベリー(Michael Pillsbury)氏は2016年に『秘密裏に遂行される世界覇権100年戦略』という本を出版しました。

 彼は、アメリカの各界の人々は中国の経済発展が最終的に中国共産党の政治改革の扉を開くと信じてきましたが、現状は、中国共産党の目的は、2049年に中華人民共和国建国100周年を迎える時までに、中国共産党式の政治、経済、科学技術、軍事システムを確立し、アメリカを超えることだと示しています。

 彼はまた、「アメリカが中国共産党内部の強硬派の影響力を過小評価している。さらに、強硬派の見解が中国共産党の戦略思考をリードしている」と考えています。

 彼は記者とのインタビューで、この本の重点は、中国共産党に対して、我々はあなたたちが想像しているほど愚かではないというメッセージを伝えることですと述べました。

(翻訳・吉原木子)