最近公表された2023年の中国の民間調査によると、裁判所によって競売された物件が前年比43%増加し、不動産市場の継続的な低迷と経済の回復力の欠如の中で、住宅ローンの延滞率が懸念されるほど上昇しています。

 大手独立不動産研究機関である中国指数研究院(China Index Academy)が22日に発表した「2023年全国競売市場監視報告」によると、昨年全国で裁判所によって競売された物件数は38.9万件に上り、そのうち9.9万件が競売に成功し、総額は1500億人民元(約3.1兆円)に達しました。

 2023年には、商業、住宅、土地、車庫、駐車場を含む各種の競売物件の総数が79.6万件に達し、過去最高を記録しました。調査によると、これは2022年より36.7%増加しています。

 中国指数研究院によると、昨年の競売物件数が最も多かったのは、西南地方の重慶市と成都市です。

 昨年、苦境に陥った不動産市場は、約9年ぶりの新築住宅価格の下落を経験し、それがさらに広範な経済回復を阻害しました。中国の不動産業界はまだ急激に落ち込んでいる状態で、消費者の信頼度も驚くべきスピードで低下しています。

(翻訳・吉原木子)