ヘルシンキに拠点を置く独立系研究機関、エネルギー・クリーンエアー研究センター(CREA)は12月22日、2023年に中国の大気汚染が悪化し、80%の省・市で今年PM2.5濃度が上昇したことを示す報告書を発表しました。これには首都の北京も含まれています。

 CREAの報告によると、2023年には中国全国の平均PM2.5濃度が前年比で上昇したとのことです。
昨年と比較して、PM2.5濃度が最も大きく上昇した都市はラサ市、天津市、済南市で、それぞれ前年比18.2%、15.5%、11.7%の上昇を記録しました。

 報告書では特に北京の大気質に言及しています。過去11ヶ月間で、北京では10%以上の日にPM2.5汚染が発生し、そのPM2.5濃度は国家基準(35マイクログラム/立方メートル)の2倍以上でした。

 1月から11月までの北京のPM2.5濃度は前年同期比で3.2%上昇し、全国のPM2.5濃度は前年同期比で3.6%上昇しました。

 人体がPM2.5を長期間吸い込むと、深刻な健康被害が発生します。PM2.5の発生源としては、化石燃料の燃焼や野火、粉塵などが挙げられます。