中国の経済が急速に衰退する中、不動産業界が崩壊寸前、失業率の急上昇、再び大規模なパンデミックの発生、病院の混雑、当局の無策、これらが民間の不満を引き起こしています。最近、中国本土のソーシャルメディア上では「いつ蜂起する?」という話題が異例の盛り上がりを見せ、議論を呼んでいます。

いつ蜂起するか?「今だ!」
 あるネットユーザーは11月16日、中国の動画プラットフォーム「bilibili(ビリビリ)」にて、「いつ蜂起するか?」と題された動画を投稿しました。この動画は歴史上に発生した反乱の時機、地勢、人心などを分析したものですが、同時に現在の時局を強く示唆する意味が込められており、ネットユーザーたちは騒然としました。

 同ネットユーザーは動画の中で、「蜂起したいのなら、十分な理由が必要だ。朝廷から強制的に重労働を強いられ、賃金が支払われなかったのか?それとも地主から家を買うための借金をして、後に住宅価格が下落し、利子が住宅価格を上回り、支払えなくなったのか?どちらにせよ、私は窮地に追い詰められており、私たちは悪くない。悪いのはこの世の中だということを示さなければならない」と述べました。

 これに対し、ネットユーザーからコメントが寄せられました。

 「(そのような発言をして)身の危険を考えないのか」

 「免責声明:私は視覚障害者でこの動画を見ていない)」といった声もあり、「(蜂起は)今だ!」と叫ぶ声も見られました。

 別の「星の夜間観測、漢王朝滅亡の前兆」と題した動画では、投稿者がさまざまな天文現象が地上の朝代の変遷に対応していると分析しました。この動画は漢王朝滅亡について論じていますが、多くのネットユーザーはこれを現在の中国の状況に重ね合わせ、動画が示唆している意味があまりにも明白だとコメントしました。

中国軍は反乱を起こすのか?
 海外のソーシャルメディアプラットフォーム、X(ツイッター)でも、多くのネットユーザーは中国軍が反乱を起こす可能性について議論しています。ネットユーザー「Li Da」は、もし中国共産党党首がさらに軍を粛清し、各軍区や軍団の司令官が民国時代の18の軍閥のように群雄割拠(ぐんゆうかっきょ)してしまえば、中国共産党が解体される可能性があると述べました。

 また、米国に亡命した中国海軍司令部の元参謀(中佐)である姚誠は、X(ツイッター)で次のように述べました。「今、ただ1つの軍団が先頭に立って反旗を挙げれば十分だ。なぜなら、みんなが様子を見ているのだから、先頭を務める人物が不足しているだけだ」と述べました。

 今年に入ってからは、中国軍が大規模な粛清を受け、ロケット軍の最高幹部は全員交代されました。また、就任から7ヶ月足らずの李尚福(りしょうふく)国防相は汚職の罪で逮捕され、これにより多くの軍幹部が捜査を受けました。国防相は現在も空席のままであり、党首によって信頼できる後任者が見つかっていないと見られています。

 解任されたこれらの軍幹部は、いずれも中国共産党党首によって昇進させられた人物であり、今や粛清の対象となっていることから、軍内で不安定な状況が続いており、党首が軍内で信頼できる人物がいないことを示唆しているとの指摘があります。

李克強の死が国民を目覚めさせる
 軍隊だけでなく、党内の高層部も激しい内部闘争に巻き込まれています。10月27日、退任したばかりの前総理李克強が上海で急死し、公式には心臓発作による突然の死とされました。これに対して、李克強の死が党内の派閥闘争と関連しているではないかという疑問が広がっています。

 李克強の死が広範な追悼を引き起こし、国民は追悼で李克強への同情と中国共産党の専制政権への怒りを表現しました。「産経新聞」台北支局長の矢板明夫は、フェイスブックの投稿で、「李克強が謀殺されたのか、病死したのかにかかわらず、中国共産党党首はこの問題でどんなことをしても身の潔白を証明することができない」と述べました。

 米国在住の中国問題専門家である横河は、李克強の死が中国の官界に大きな衝撃を与えたとし、「官僚たちは、総理ですらこのようなことになったのだから、私たちは何なのか、明日は我が身だと考えるだろう。最近、中国の官界はすでにタンピン(寝そべり)状態にあるが、今回の出来事はさらなる衝撃をもたらすだろう。この衝撃が蓄積され、将来、大事件が起きた時にその影響が現れるだろう」と述べました。

 あるネットユーザーはXの投稿で、「李克強の死が多くの人々を目覚めさせた。中国共産党政権が沈む日のように衰えていくことを知りながら、途方にくれ、出口を見つけようともがく多くの人々を目覚めさせた。私は今、出口がどこにあるのかを教えよう。その出口は、中国共産党が崩壊したときに各地で浮かび上がるであろう建国グループに参加する準備をすること、そのグループに『道を示す』準備をすること、民主化への転換を促進するために力を傾ける準備をすること、国民のために国家を建設する功徳で、中国共産党が安定維持するときに犯した罪を償う準備をすることだ」と述べました。

 同ネットユーザーはまた、中国共産党が崩壊に向かう際、現在中国国内にいる人々の中で、新興国家の建国者となる可能性の高い人物には、主な3つのタイプの人々が存在すると述べました。

 第一に、軍隊、警察、または他の武装勢力を掌握している人物で、つまり銃を有する人物です。

 第二に、現在中国共産党の資源を安定維持のために動員できる実権を握る幹部、権力を有する人物です。

 第三に、組織能力と動員能力を備えた企業主で、資金を有する人物です。

 この3つのタイプの人々による「反乱」が時間差をもって発生する可能性があるが、歴史的趨勢(すうせい)としては、最終的にはこれらの3つの要素が結集するだろうと、同ネットユーザーが述べました。

中国共産党崩壊の4大要因が揃っている
 近年、中国共産党政権は揺れ動き、崩壊の危機に瀕しており、中国共産党と公然と対峙する人々の波が次から次へと押し寄せています。

 「白紙運動」から最近のサンフランシスコAPECサミットでの反体制デモまで、「中国共産党が退陣せよ」というスローガンが国内外で響き渡っています。このような背景のもと、中国共産党幹部は、中国共産党が崩壊の危機に直面していることを一般人よりもよく知っています。現在、すでに多くの中国共産党の官僚やその親族が海外に移住し、資産を海外に移しています。

 米国在住の独立系テレビプロデューサー李軍は、新唐人テレビの「精英論壇(エリートフォーラム)」番組で、歴史的に見て、ある政権が崩壊する際には一般に4つの決定的な要因があると述べ、第一は人心の激変、第二は内部の分裂、第三は経済の崩壊、第四は外部の危機、これらの4つの要因が現在、中国共産党において基本的にすべて揃っていると指摘しました。

 評論家の顔純鉤(がん・じゅんこう)は最近、フェイスブックに、「中国は激変の前夜にいるように感じており、国民が中国共産党をもはや恐れなくなるとき、中国共産党が国民を恐れる番だ」と投稿しました。

(翻訳・藍彧)