中国の華北地域と東北地域が深刻な洪水に見舞われている。特に河北省の涿州市では現在、数十万人が救援を待っている。しかし、中国共産党(以下、中共)の高官たちは災害現場に一人も姿を現していない。それどころか、中南海の高層たちは北戴河で休暇を過ごしている。現在、涿州市の救援活動は統一的な調整が欠け、ほとんど無政府状態にある。

 中国公式メディアの報道によると、中共中央政治局常務委員であり中央書記処書記の蔡奇氏が3日、習近平総書記の委託を受け、北戴河を訪れ、夏季休暇を過ごす専門家に心からの挨拶を伝えたという。

 現在、華北地域と東北地域が稀に見る洪水災害に見舞われている時に、蔡奇氏は広く世界に注目されている洪水被害について全く言及せず、専門家に対して「習近平総書記の専門家や人材に対する関心を覚えておくように」と述べた。

 一部の分析家は、中共の高層指導者が毎年夏季に北戴河で休暇を過ごすことが伝統となっており、高官や退職した高官たちが公式または非公式の交流の場として利用し、重要な政治や人事に関する議論や決定を行っていると指摘した。しかし、習近平氏が権力を握った後、北戴河での休暇中に政治的な議論が徐々になくなっているとの情報が出回っている。ロイター通信によると、匿名を求めたある中国学者は、退職した指導者たちが以前のように本音を話したがらなくなったと暴露したという。

 しかし、中南海の高官らは依然として、夏に北戴河で休暇を過ごしている。一方、これまでのところ、中共の高官らは一人も被災現場に赴いておらず、省レベルの高官すら被災地に姿を現していない。

 涿州では現在、何十万の人々が水に閉じ込められ、救援を待ち続けている。

(翻訳・吉原木子)