中国公式メディア「人民日報」を含む複数の中国メディアは22日、同時に「新型コロナウイルスは消えていない」と発表した。中国疾病予防管理センターのデータによると、3月3日以降、全国の新型コロナウイルスの陽性者数は4000人以上を維持しているという。

 中国疾病管理センターが発表した最新の全国新型コロナウイルス感染データによると、3月3日以降、全国の陽性者数は減少する傾向にあるが、1日あたりの陽性者数は依然として4000人以上に達している。上海、北京、山東省、安徽省などの多くの地域のネットユーザーがこのほど、自分が新型コロナに感染したことをSNSに投稿した。

 中国共産党中央政治局常務委員は2月中旬に、新型コロナウイルス感染症の予防・抑制活動で重要かつ決定的な勝利を収めたと発表してから、公式メディアによる新型コロナの報道は打ち切られ、それに取って代わったのはA型インフルエンザである。このため、公式メディアが突然、新型コロナを再び報じたことに、多くの中国のネットユーザーは何か裏があるのではないかと疑っている。

 また、同日の正午、香港で上場した中国の医薬品メーカーの石薬集団(せきやくしゅうだん)は、自社が開発したmRNAワクチンが、中国政府から新型コロナ予防のための緊急使用ワクチンとして承認されたと発表した。これは中国が初めて緊急承認したmRNAワクチンである。

 このため、一部のネットユーザーは、中国公式メディアは突然、再び新型コロナを報じることは、石薬集団のmRNAワクチンの重要性を強調するための世論操作だと推測した。

 石薬集団の発表によると、同社のmRNAワクチンは2022年4月に緊急承認を得て、臨床試験をし始めた。現在第II相臨床試験を終えたが、第III相臨床試験はまだ始めていないという。

 一方、雲南省にある2社のmRNAワクチンは、第II相臨床試験をすでに終えているが、緊急使用許可には含まれていない。現在、中国のバイオ製薬会社の沃森生物技術(ウォルバックス・バイオテクノロジー)が開発したmRNAワクチンは第III相臨床試験が行われている。康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)が開発したmRNAワクチンはすでに臨床試験を終え、今年1月にはパイロット生産段階に入った。

(翻訳・吉原木子)