東莞市石排鎮に男性出稼ぎ労働者は仕事が見つからず、路上で亡くなった。(ネット写真)

 外国企業の大量の転出に伴い、中国は失業の波を迎えた。広東省東莞でこのほど、ある男性出稼ぎ労働者は仕事が見つからず、路上で亡くなった動画がネット上で出回っている。

 ネットユーザーが投稿した動画には、東莞市石排鎮にある路上のベンチの上で、うつぶせになった男性は、上半身をベンチから地面に落としたまま、動かない様子が映っている。男性の傍らにはスーツケースやリュックサックが置いてあるため、男性は出稼ぎ労働者で、仕事が見つからず、仕方なく野宿をして、事故が起きたと判断できる。

 公開された資料によると、石排鎮は東莞市の北東部に位置し、かつてはプラスチック製品、電子製品、家電、家具などを加工する工場が多く、出稼ぎ労働者が地元の人口をはるかに上回っていたという。

 中国の新年後、各地の出稼ぎ労働者は当局の「経済回復」の宣伝を信じて、浙江省、広東省などの工業の発達した地域に戻ってきたが、結局、ほとんどの人は仕事が見つからない。あるネットユーザーは、広東省深圳や東莞などで数十万人が滞在し、仕事を探していると暴露した。

 しかし、仕事が見つからない労働者たちは、収入がないため、旅館に泊まるお金がすぐになくなる。多くの人は仕方なく、駅やトンネル、陸橋の下で野宿することになっている。

(翻訳・吉原木子)