中国政治協商会議委員、北京中医薬大学の張其成教授(ネット写真)

 中国政治協商会議委員であり、北京中医薬大学の張其成教授は4年連続で「全国民の無償治療」を提案し、その間に死の脅迫を受けていた。中国の「全国民の無償治療」が再び注目されている。

 中国メディア「紅星新聞」によると、張氏は4年連続で「全国民の無償治療」を提案したという。張氏は、「医者の責任は病気を治すことで、医者に対する評価はどれだけ患者を治すかで、どれだけお金を稼ぐかということではない」と述べた。

 張氏はまた、「北京大学のある著名な教授に尋ねたところ、全国民の無償治療が実現した場合、政府支出は今より増やすことがなく、このお金をうまく使えば、費用は増やさないと分かった」と述べた。

 張氏はかつて、「無償治療を再び提案すれば、殺す」という脅迫を受けたことがある。これに対して、張氏は、「無償治療を実施すれば、多くの人の利益を損なうことになる。医療サプライチェーンの中で大手医療機器メーカーや薬品メーカーが先頭に立つ。無償治療を実施すれば、大手メーカーの価格はどんどん下がり、原価で販売されるようになる。それは彼らが望まないことだ。今の医療システムでは、多くの役人が、病院の収入にすがって、巨額の利益を得ている。いったん無料治療が実現すれば、病院の収入は直接に専用の財政口座に振り込むことになる。そうなれば、彼らの横領や収賄するチャンスを失うことになる。彼らはもちろんこれを望んでいない。また、一部の医療関係者は、個人の利益や私欲を満たすため、患者の病気を大げさに話したり、症状について嘘をついたりしている」と述べた。

 しかし、張氏は中国高官が全国80%の医療保険費用を費やしていることや、どうやって中国高官の医療保険に巨額の費用がかかる問題を、どの様に解決するのかについては言及していない。

(翻訳・吉原木子)