広東省深セン市龍華区の工場採用センターの近くで仕事を待つ人々。(ネット写真)

 元宵節後、広東省、浙江省などの加工輸出企業の9割が求人募集を停止した。

 かつて中国経済が最も活発だった深センは、多くの企業の移転や倒産を伴い、経済の活力を失いつつある。深センのネットユーザーが投稿した動画によると、ある工場では年齢別に従業員を募集しており、面接を待っているのは若い男女ばかりだという。動画には、ある工場のスタッフは、応募者に向かって、「1986年以降生まれのみ募集します」と大声で話した様子が映っている。

 一部のネットユーザーによると、経済が活発なもう一つの「長江デルタ」地区では、輸出加工企業の9割以上が今年の元宵節以降、求人募集を停止しており、企業に人手不足があったとしても、一つの職位に10人以上の応募があったという。江蘇省、湖南省などでは、多くの企業が日給制の臨時職も求人募集を停止した。重慶、雲南省などの西南地区では、大部分の企業が稼働を維持するため、生産規模を縮小した。

 成都市のフォックスコン工場で働いている王さんによると、現在は高校を卒業したばかりの若者を募集しているが、住宅手当はない。月給は5000元~6000元(約9.7万円~11.6万円)だという。
蘇州市で輸出貿易を経営している馬さんは、米中貿易戦争と新型コロナの影響を受け、多くの企業はサプライチェーンの移転を加速しており、今年、中国の輸出企業の受注は前年同期比で約90%減収したと述べた。

(翻訳・吉原木子)