四川省人民ラジオ放送局の司会者龐勛氏(ネット写真)

 中国では最近、全身傷だらけになった若者男性の遺体の動画がネット上で話題になっています。情報筋によると、この男性はわずか30歳で、中国伝媒大学を卒業し、四川省の元ラジオ司会者で、昨年末に四川省楽山刑務所で迫害され死亡したとのことです。

 海外のソーシャルメディアツイッターユーザー「豆板鵝組日報(とうばんがくみにっぽう)」は2月11日、動画と写真を投稿して次のように書き込みました。「私の友人は(中国)共産党刑務所で生きたまま殴り殺された。友人の名前は龐勛(ホウクン)で、30歳、とても陽気でハンサムな男の子で、(仕事は)司会者で、彼は私が知っている中で最も単純で善良な人だ。逮捕された理由は法輪功学習者であるからだ。私は法輪功を信じていないが、だからといって中国共産党が彼を殺していい理由には決してならない!」

 「豆板鵝組日報」はまた、「龐勛氏は、四川省人民ラジオ放送局の司会者であり、2020年6月から 7 月にかけて連絡が途絶えた。法輪功学習者であるから逮捕され、5年の刑に処せられたことを後に知ったのだ。その時、もし彼が出国できるのなら、私は全力で彼の庇護(ひご)を申請して自由な世界に来てもらえるようにがんばろうと思っていた。残念ながら、彼の若い命は(2022年)12月初旬、中国共産党の刑務所で永遠に止まってしまった」と付け加えました。

https://twitter.com/dbezuqun/status/1624475529406709761?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1624475529406709761%7Ctwgr%5E6867ceac93263cd634212f3370416627fd46c96e%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fwww.secretchina.com%2Fnews%2Fgb%2F2023%2F02%2F14%2F1028900.html

 ネット上に投稿された動画によると、死亡時の龐勛氏の体はあざだらけで、電気ショックによる拷問、縛り付け、殴打など失禁するほどの暴行を受けた疑いがあるといいます。

 関連ニュースがネット上で暴露された直後、すぐに注目を集めました。

 ネットユーザーから怒りのコメントが殺到しました。

 「(中国共産党は)忌々しい。このような現実をどうしても理解できない」
 「共匪(きょうひ)の刑務所で残酷で非人道的な拷問を受けたに違いない」
 「なんてことだ、全身が傷だらけだ、ひどすぎる!」
 「かわいそう、なぜ知らない人にそんな残酷なことができるのか」
 「私の周りにも法輪功をやっているために迫害されて死んだ人がいる」

 龐勛氏が法輪功学習者で迫害され死亡した今回の事件に対し、ある情報筋は大紀元時報に、龐勛氏が中国共産党から不法に逮捕されたのは2020年7月27日で、具体的な死亡時間は2022年12月2日だったことを明らかにしました。

 同情報筋によると、湖南省に住む龐勛氏の母親は2022年12月2日午前8時に刑務所から通知を受け、12月3日に四川省に駆けつけたといいます。期間中、刑務所は、龐勛氏の家族が北京から招いた法医学者を現場に入れて遺体を調べることを拒否しました。「さらに、刑務所は12月13日までに火葬しなければならないと家族に通知し、家族の署名済の検死を拒否する報告書を刑務所に渡すよう要求したが、龐勛氏の母親に拒否された。最終的に刑務所は検死に同意したが、刑務所と検査機関が直接連絡することが条件だった」

 同情報筋はまた、龐勛氏が生前に法輪功を紹介されたことがあると述べた。「彼は中国共産党が対外的に言っているような並外れて邪悪な人のような感じではなく、彼はとても純粋で、陽気で明るい人だった」「彼は今まで出会った人の中で最も善良で優しい人であり、友人に対しては正義感が強く、子供のような人であった」

 龐勛氏の家族は現在、弁護士を雇い、火葬に同意せず、検死を要求することを断固として表明しています。

 龐勛氏が迫害され死亡した事件について、この記事が掲載されるまで、楽山刑務所も地元政府も、何の対応もしていません。しかし、人権団体は龐勛氏の不自然な死について調査しています。

(文・岳詩涵/翻訳・藍彧)