世界初のメタンを燃焼原料としたロケット「朱雀2号」です。(ネット写真)

 中国は14日、北京をベースとする民間企業のランドスペースが開発した「朱雀2号(Zhuque-2)」ロケットを打ち上げた。北京はこれに期待を寄せていたが、朱雀2号を軌道に乗せることができなかったようだ。

 「朱雀2号」は、世界初のメタンを燃焼原料としたロケットである。打ち上げは14日16時30分に、酒泉衛星発射センターで行われ、太陽同期軌道に各種の商業衛星を投入することを目的とした。

 しかし、同ロケットの第2段ブースターにトラブルが発生したようで、ミッションは失敗し、すべての衛星が失われた。中国公式メディアの報道画面によると、最初の打ち上げは順調に進んでいたようだが、飛行から5分後にトラブルが起き、目標高度や速度に達しなかったという。

 ランドスペースは15日午前10時37分、ウィチャットの公式アカウントで、「朱雀2号」の打ち上げ失敗を認める声明を発表した。具体的な失敗原因究明にはさらなる調査が必要だとしている。

 スペースニュースの報道によると、ランドスペースは2基目の「朱雀2号」を開発しているが、打ち上げはいつ行われるかはまだ分かっていないという。

(翻訳・吉原木子)