中国の製造業(Own work, CC BY-SA 4.0 , via Wikimedia Commons)

 対外貿易受注の急激な減少に直面し、中国の多くの主要輸出省(市)の地方政府は中国共産党高層部の指示で、大量の対外貿易企業を組織してチャーター便で海外の展示会に訪問させ、受注と市場を争っている。

 中国公式メディアによると、ここ数カ月、深セン市、広東省、浙江省、四川省、江蘇省ななど中国の主要な製造業の省(市)が相次いで複数の海外受注団を派遣していたという。このような受注団はまだ数百個あり、目的地は欧州、米国、日本、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)、中東など重要な海外市場をカバーするためである。

 広東省政府、仏山市、広州市、深セン市などの市政府は10月末からASEAN(アセアン)、ヨーロッパなどへの受注活動を展開していた。また、海外の展示会に出展する企業のチャーター便などの費用に補助金を提供していた。深セン市では往復航空券への補助金は最大8割に達している。

 浙江省は12月にドイツとフランスに受注活動団を派遣している。その後、さらに1万社以上の企業を組織して海外での経済・貿易活動に参加させる予定だ。

 中国の主要な製造都市である江蘇省蘇州市は、今年12月にフランスとドイツへの企業団を組織し、フォーチュン500社や業界トップ企業との商談を行う計画だ。

 南京市では9月以降、数百社の企業の海外訪問を組織し、航空券補助金を提供するほか、企業団の出国特別通路サービスなどの特典を提供している。

 四川省は10月に文書を発表し、企業に国際展示会などを利用して受注を勝ち取るよう求めている。同省は受注を獲得するために、12月に31社の外国貿易企業を組織してヨーロッパに行かせた。

(翻訳・藍彧)