ロックダウン期間中、多くの市民の家や建物のドアが防疫スタッフによって溶接され、内側から開けられない。(ネット写真)

 10月7日から始まった内モンゴルフフホト市政府による残忍なロックダウン(都市閉鎖)は多くの人命を奪っている。新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)に感染して死亡した人がいるかどうかは不明だが、政府の残忍な閉鎖に耐えられずビルから飛び降りて自殺する市民が続出している。また、ロックダウン中に奇抜な事件が多発していた。

 フフホト市のある市民が小麦粉を買いに物資管理所に行ったところ、思いがけないことが起こった。

 女性市民:「ここ1カ月あまり、高価な野菜・果物・米・小麦粉・麺・穀物油を食べ続けてきた。それはいいとして、今では高価なものさえ買えない人もいるのだから。特に皮肉なことに、この小麦粉は、内モンゴルの製粉会社から無償で寄贈されたもので、無料なのに、なぜ私たちの手に渡ると高値の商品になってしまうのか?誰か説明をしてくれないか?」

 ロックダウン期間中、多くの市民の家や建物のドアが防疫スタッフによって溶接され、内側から開けられない。

 年配の女性:「この鉄の扉はどうしてガス管に溶接されたの?ガス管に溶接してあるんだよ、危ないだろ!こちら側にも溶接されている」

 一般市民が11月4日に撮影した動画では、地元の防疫スタッフが夜中の12時にドアをノックして、PCR検査を受けるよう求める様子が映っている。

 ある防疫スタッフはネット上に動画を投稿し、過去1カ月間、給料を一銭ももらっていないと語った。

 「私たちは防疫作業のために玉泉区に来た職員で、政府は週給で支払うと約束したが、もう1ヶ月も経っているが一銭ももらっていない。役所に行っても解決しないし、今はただ給料が欲しいだけだ」

 地元政府の幹部はテレビ記者の取材を受けた際、「(防疫スタッフは)防護服とN95手袋を着用しなければならない」」、「(防疫スタッフが)PCR検査で陰性だった場合、直ちに疾病管理センターに報告しなければならない」と述べた。

 政府幹部はN95マスクをN95手袋と言い、PCR検査の陽性と陰性の意味さえ分からない。

 清華大学社会科学学院の彭凱平院長が最近公開した動画では、「ロックダウン中の死亡要因として糖尿病が1位、自殺が2位である。政府は防疫の勝利を宣伝するのではなく、防疫中に全国民に与えた大きな苦痛に注目すべきだ」と述べた。しかし、この動画は投稿後すぐに中国のネットから削除された。こうして見ると、フフホト市の防疫混乱の根本原因は、地元政府関係者ではなく、中国共産党の最高レベルにある。

(翻訳・藍彧)