マンチェスターの中国総領事館前で起きた衝撃的な事件(ツイッター動画のスクリーンショット)

 英国マンチェスターの中国総領事館で、香港の民主化を求めるデモの参加者に暴力がふるわれた事件で、同総領事館の高官の1人が関わっていたと、英国のアリシア・カーンズ議員が18日、明らかにした。

 英メディアによると、与党・保守党のアリシア・カーンズ議員が、「中国の総領事がポスターや平和的な抗議を破り捨てたのを私たちは目にした」と語った。

 カーンズ議員によると、郑曦原総領事がデモのプラカードを破り捨てた後、「平和的な抗議行動に参加した香港人の一人が重篤な身体的危害を受け、入院した」という。

 「その後、総領事館の敷地内に引きずり込まれ、中国共産党員であることが判明している職員に殴打された人たちもいた。デモ参加者を殴り、言論の自由を封じ、抗議活動を何度となく不許可にする中国共産党のやり方を、イギリスに持ち込ませることは許容できない。これは恐ろしいエスカレーションだ」

 ジェームス・クレバリー英国外務・英連邦・開発相は議会で、「16日にマンチェスターの中国総領事館前で起きた衝撃的な事件の説明を求めるため、駐英中国公使の召喚を命じた」とツイートした。

 ジェシー・ノーマン英外相は20日、警察が提訴すれば、英国側は中国総領事館に事件関係者の外交特権を解除するよう要求すると表明し、中国側が応じなければ、外交的な影響を受けることになると述べた。

(翻訳・吉原木子)