(イメージ / pixabay CC0 1.0)

 上海の3大貯水池の水が枯渇し、海水が貯水池に流れ込んでいるため、生活用水が汚染や不足に直面している。しかし、中国共産党第20期全国代表大会(第20回党大会)を前に、当局は住民がパニックに陥るいことを懸念して、水不足の状況を公表しなかった。

 上海の水不足について、上海政府内部関係者のチャットスクリーンショットが10日から、ウェイボー(微博)で出回っている。スクリーンショットの内容によると、上海の3大貯水池が枯渇し、(上海)上流の干ばつにより水を補充できず、現在、工業用水の確保が難しく、生活用水の水質も基準値より4倍を超えて悪化しているという。第20回党大会が今月に開催されるため、当局は水不足の問題を公表していない。

 長江流域の干ばつの影響で、上流からの水が減り続け、上海は水不足に直面している。また、貯水池の枯渇や海水の流れ込みにより、既存の水源も汚染されている。

 上海東方衛星テレビの報道によると、台風の影響で海水が逆流して、長江の河口に流れ込み、青草沙ダム、陳行ダムの水が塩辛くなった。

 上海住民の李さんは「希望之声」とのインタビューで、上海の水不足や水質悪化について、万やむをえない限り、政府は公表しないと述べた。「水質は悪くなったという苦情が多く報告されいている。水道水を飲むと塩辛いと感じる人がいるが、それは海水が貯水池に逆流しているからだ。国民の生活に関わることなので、このようなニュースは絶対に報道されない。報道されれば、市場のミネラルウォーターがすぐに買い占められてしまう」

(翻訳・吉原木子)