アラビノ演習場での中国戦車(ツイッター動画のスクリーンショット)

 ロシアの首都モスクワ郊外にあるアラビノ演習場で13日から始まった、戦車を使った国際的な軍事競技会「タンクバイアスロン(戦車バイアスロン)2022」では、戦車の事故が頻発していた。

 戦車バイアスロンは、「国際軍事競技大会」のプログラムの一環として、ロシア、ベラルーシ、ベネズエラ、ベトナム、中国、モンゴルなど21カ国から61チームが参加した。中国は自国製のZTZ-96Bを、その他の国はロシア製のT-72系車両を派遣した。

 ネット上に出回っている動画では、中国のZTZ-96BがロシアのT-72B3に素早く追い抜かれる様子が映されている。報道によると、ZTZ-96Bは時速約50kmで走行するが、T-72B3は時速約77kmに達する。ネットユーザーはZTZ-96Bを「中国最速の戦車だ」とからかった。

 一方、ロシア製戦車も次々とトラブルを起こした。スーダンチームが運転するT-72戦車は溝を乗り越える時、ガードレールを擦り、履帯(りたい)が引き剥がされた。イランのT-72戦車チームがコース横の水道管に衝突し、水道管を壊した。ジンバブエのT-72戦車チームが競技場で道を迷い、コースを外れ、コース間のフィールドへ突っ込んだ。ロシアの装輪式装甲車両「ブーメランク」が発射した対戦車ミサイル2基は、ともに標的から外れた。

(翻訳・徳永木里子)