7月1日、東京都六本木にある中国大使館前で抗議活動を行っている法輪功学習者(写真撮影:看中国/黎宜明)

 法輪功学習者が7月1日、東京都六本木にある中国大使館前で抗議活動を行った。

 抗議に参加した法輪功学習者は「中国共産党政権の法輪功学習者への残虐な迫害、特に臓器狩りの問題に対し、日本のような民主主義国家は決して無視できないでしょう」と話した。

 法輪功は、法輪大法とも呼ばれ、中国伝統の気功修練法で、1992年5月に中国で伝え出されて以来、わずか十数年間で人から人へ、そして中国から全世界へ広がり、現在では世界100数か国に1億人以上の学習者がいる。爆発的な人気により、中国共産党当局から目を付けられた。1999年4月25日、約1万の法輪功学習者が北京市中南海(中国共産党中枢所在地)に集まり、当局に陳情し、信仰の自由と数日前に逮捕された学習者の釈放を求めた。

 当局は当時陳情を受け入れたものの、当時の中国共産党トップである江沢民総書記の指示の下、すぐさまおよそ7千万人から1億人と推定される法輪功学習者を全面的に弾圧し始めた。信仰を諦めない法輪功学習者は解雇、逮捕され、ひいては酷刑や強制臓器摘出などの迫害を受けている。

 6月23日に掲載された日本語大紀元の記事によると、元山口組系暴力団の組長で、現在「猫組長」の名前で活動する経済評論家の菅原潮氏は15年前、思わぬきっかけで中国の闇の臓器移植の現場に立ち会ったという。

 2007年、臓器移植手術を受ける知人を見舞うため、菅原潮氏が北京武装警察総病院に行った。病院の医師は菅原潮氏に「若くてとてもいい肝臓だ」と臓器ドナーの状況を紹介した。
「21歳の男性だった。薬で眠らされているから、本人に意識はないのだが・・・」。ドナーの男性は両手両足の腱を切る手術を受けたという。逃走防止と緊張緩和のためだという。医師は、ドナーが法輪功学習者であると明言した。臓器は「ドナー」が生きたままの状態で摘出され、移植された。「当然でしょう。一番良い状態で移植できるから」という。

 現在、日本の人権団体と政治家たちが中国で起きている臓器狩りの問題にも注目している。5月27日に開催された「SMGネットワーク(中国における臓器移植を考える会)」の年次集会で、石橋林太郎衆議院議員、桜田義孝衆議院議員、三ツ林裕巳衆議院議員及び丸山治章逗子市議員が、中国共産党政権の臓器狩り犯罪を止めなければならないと呼びかけた。

(文・黎宜明)