(ツイッター動画のスクリーンショット)

 上海市嘉定区江橋鎮(こうきょうちん)では27日、1カ月以上のロックダウン(都市封鎖)により、大規模な抗議デモが勃発した。今回の抗議の引き金は、現地住民の日常生活の供給が深刻に不足している状況下で、中国共産党の行政系統の末端である居民委員会(以下、居委会)の幹部が、住民に提供すべき食品を隠して盗んだことが発覚したことである。

 地元のネットユーザーが27日に撮影した動画には、上海市嘉定区江橋鎮の居委会が、事務所に大量の野菜や肉の食品を隠していることを一部の住民が発見した様子が映っている。このニュースが流れた後、多くの住民が居委会の前に集まって抗議した。動画を撮影した女性は「居委会が野菜を隠している。数ケースもある。奥から見つかった。鶏肉や豚肉は朝に持ち去られたので、今は野菜しか残っていない。もう腐っている」と言った。

 より多くの住民が居委会前に集まって抗議し、「物資をよこせ」とスローガンを叫んだ。警察が現場に駆けつけたが、大勢の抗議民衆を前にしてどうしようもない。抗議は夜まで続き、住民たちは「物資を出せ!物資を配れ!」と声を揃えて叫んだ。

 住民が上の階から撮影した動画には、居委会のスタッフが物資箱から煮込み味噌味アヒルを盗んでいる様子が映っている。

 嘉定区江橋鎮の多くの住民が詳しい状況をウェイボー(微博、Weibo)に投稿した。

 「鎮政府が物資を配ったとき、1世帯に2袋の味噌味アヒルが配布されるはずだったが、1袋しかもらえなかった。居委会が物資を配布する際に、味噌味アヒルを物資箱から引き出した」

 「十数日も物資が配給されていない。今夜、コミュニティの管理スタッフが、前回配り切れなかった寄付物資を全部ゴミ箱に捨てているのを、その場で住民に見つけられた。ゴミ箱の中に捨てられた野菜を見ると、本当に心が痛む」

 「半月でカップラーメン1つと小さなパン数個しか配っていない。江橋鎮の職員によると、物資がなく、政府のグループ買いに参加するしかないと言った。なぜ、グループ買いなら各種の野菜がそろっているのか?」

 「4月16日に中国郵政の職員が嘉定区への物資があると言ったが、その物資はどこに行ったのか?」

 嘉定区江橋鎮は、上海で最初に感染が発生した地域であり、多くの地区が3月3日から閉鎖されているという。3月26日、感染拡大が深刻になったため封鎖が一層厳しくなり、鎮全体でPCR検査が行なわれた。

(翻訳・徳永木里子)