ジョン・C・アキリーノ海軍大将(中)(James N. Mattis, CC BY 2.0 , via Wikimedia Commons)

 米インド太平洋軍司令官が20日、中国(中国共産党)は、南シナ海の係争地南沙諸島に建設した人工島のうち少なくとも3つを完全に軍事化し、対艦・対空ミサイルシステム、レーザー・妨害装置、戦闘機で武装していると、明らかにした。

 AP通信の記者2人が20日、南シナ海の南沙諸島の前哨基地付近で哨戒飛行中の米海軍偵察機P-8Aポセイドンに招待され、米インド太平洋軍司令官のジョン・C・アキリーノ海軍大将とともに飛行した。

 P-8Aポセイドンが南シナ海の高度15,000フィート(約4,500メートル)の低空を飛行していると、スクリーンモニターに小さな都市のようなものが現れ、多層建築、倉庫、格納庫、港、滑走路、白い円形の構造物などがあり、アキリーノ大将はこれはレーダーだと説明した。 また、ファイアリー・クロス礁の近くには40隻以上の船が停泊しているのも見られる。

 アキリーノ大将は、ミスチーフ礁、スビ礁、ファイアリー・クロス礁でのミサイル基地、航空機格納庫、レーダーシステムなどの軍事施設の建設は完了したようで、中国が他の島々に軍事インフラを建設するかどうかはまだ監察する必要がある、と述べた。

 「これらの島の機能は、中国の攻撃能力を本土の沿岸部より外に拡大することである。彼らは戦闘機、爆撃機、ミサイルシステムのすべての攻撃能力を操縦することができる。これらの存在が脅威であり、だからこそ、これらの島々の軍事化が懸念されている。近隣海域で活動するすべての国と、すべての国際海域と空域を脅かしている。私はここ20年間で、第二次世界大戦後最大の中国による軍備増強を目の当たりにした。彼らはすべての能力を向上させており、兵器化された増強は地域を不安定にしている」このような敵対的な行動は、中国の習近平総書記がこれまで公言してきた「領海内の人工島を軍事基地化しない」という約束とは全く対照的である。

(翻訳・藍彧)