ウクライナ国家国境庁は中国人男性2人を逮捕した(ウクライナ国家国境庁は公式ホームページより)

 ウクライナ国家国境庁はこのほど、中国人男性2人を逮捕した。2人が戦争の混乱に乗じて現地の赤ん坊2人を密航させようとしたが、証明書類を提出できなかったため、逮捕された。事件が公表された後、話題となり、2人が戦争に乗じて赤ん坊を誘拐・売買しようとしているではないかと疑問視されている。

 チェルニウツィー州のポルブネ検問所で現地時間4日20時頃、国境警察は中国人男性2人が赤ん坊2人を国外に連れ出そうとするのを阻止したと、ウクライナ国家国境庁は公式ホームページに公表した。

 ウクライナの公式報道によると、中国人男性2人はウクライナからルーマニアまで2人の赤ん坊を連れて歩こうとした。彼らは赤ん坊の書類も身分証明書も持っていなかった。少し前にウクライナに入国したが、当時は2人とも赤ん坊を連れていなかった。出国の際、呼び止められた時、赤ん坊がどこから来たのか説明できなかったという。

 同事件が暴露された後、2人の中国人に対して世界中から非難が殺到した。ウクライナ自由民主主義連盟(LDLU)のアルトゥール・ハリトノフ主席が15日、ロシアから攻撃を受けている時に、2人がウクライナから生まれたばかりの赤ん坊を誘拐する行為は「最低」だとツイートした。

 多くの中国のネットユーザーがハリトノフ氏のツイートをフォローした。新浪微博(シンラン・ウェイボー、Sina Weibo)の元検閲員である劉力朋氏は「中国には非常に発達した人身売買のネットワークがある。これは、この国についてまず知っておくべきことだ」とコメントした。

 他のネットユーザーが「鎖でつながれた女」の写真を投稿し、中国の人身売買組織に誘拐されると、同女性と同じ事になると述べた。

 今年1月末、徐州市豊県での鎖でつながれた女の事件が明かされ、世論の津波が押し寄せた。公式な捜査にまだ疑問が残る中、中国人男性2人が赤ちゃんを連れ出そうとした事件は、ネットユーザーの議論をまたもや引き起こした。海外のネットユーザーが人身売買の話題を取り上げ、中国国内だけでなく海外でも人身売買が行われていると論じた。中国人男性2人が、戦争中のウクライナで火事場泥棒に等しく、「恥知らずとしか言いようがない」とコメントした。

(翻訳・徳永木里子)